研究課題/領域番号 |
19H04217
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
笹原 和俊 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (60415172)
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研究分担者 |
五十嵐 祐 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (90547837)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | エコーチェンバー / 計算社会科学 / ソーシャルメディア / 社会的分断 / 集団極性化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、集合知のプラットフォームとなるべきソーシャルメディアが、むしろ情報環境の同質化と社会的分断を助長しているというエコーチェンバーの社会問題を克服し、情報多様性を促進する新しいソーシャル・ネットワーキング原理を実装し、実証することである。この目的を達成するために、計算社会科学のアプローチを用いて本研究を遂行し、データ駆動型社会の情報基盤の要となる技術を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的はエコーチェンバー現象を克服し、情報の多様性を促進する原理を提案することである。その目的を達成するために、ソーシャルメディアのデータを大規模に収集し、米国政治、LGBT、食、反ワクチン運動など、多岐にわたるエコーチェンバーの実態を調査し、情報環境の均質化と分断化のメカニズムを検討した。次に、この知見に基づき、フェイクニュースの拡散要因を深く掘り下げるための実験を行った。その結果、怒りを表す言葉や否定的な言葉、誇張表現の使用頻度の増加が明らかとなった。本研究の結果は、情報多様性を促進する新しいソーシャルネットワーキング原理の基礎となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エコーチェンバーとは、同じ意見や価値観を持つ人々が集まり、自分たちの意見を相互に強化することで、多様な視点に触れる機会が失われる現象で、音が反響する物理的な現象がメタファーである。エコーチェンバー化が進行すると、フェイクニュースの拡散やヘイトの増幅、さらには集団間の対立や社会的分断へのつながるリスクが指摘されている。しかし、これまで定量的研究が不足していたため、実態や仕組みが明らかになっていなかった。本研究が明らかにするエコーチェンバーの実態やフェイクニュースの生成・拡散のメカニズムに関する知見は、今後の情報技術やプラットフォームのガイドライン、法的規制の検討において重要な基礎となる。
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