研究課題/領域番号 |
19H04242
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
佐野 到 近畿大学, 情報学部, 教授 (10247950)
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研究分担者 |
向井 苑生 京都情報大学院大学, その他の研究科, 教授 (00097411)
中田 真木子 近畿大学, 総合社会学部, 准教授 (80525791)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | aerosol / AERONET / DRAGON / J-ALPS / mountain / SCALE / SCALE-Chem / 山岳効果 / エアロゾル / DRAGON J-ALPS / SGLI / LIDAR |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,山岳が移流エアロゾルの輸送に与える影響,並びに盆地から発生する局所エアロゾルの起源‐生成‐移流‐消滅に関するエアロゾル動態評価を目的として,2020年春に長野県日本アルプス一帯を舞台にDRAGON J-ALPSを実施する.日本の人工衛星である「しきさい」,「ひまわり8号」,「いぶき2号」のデータに加え,領域気象モデルに詳細なエアロゾル特性を加味した再現実験を実施し,エアロゾル微物理量の導出解析を計画している.集中観測データはNASAデータベースに蓄積され全世界へ公開され,将来の衛星解析やモデル検証にも貢献する.
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研究成果の概要 |
エアロゾル輸送における山岳影響の評価を行った.山岳の東側(松本など)では全ての観測地点において能登などより光学的厚さが小さい(エアロゾル濃度が低い)ことがわかった.黄砂現象の場合,山岳より上空の黄砂は山を超えるが,それ以外は沈着することで,エアロゾル濃度の減少が見られた.5kmメッシュ領域モデル(SCALE-Chem)を用いたエアロゾル輸送実験の結果,西風では山岳遮蔽効果が得られ,松本盆地はエアロゾル濃度減少となり,弱風下では地元から排出されたエアロゾルが盆地部に滞留し,山岳が存在しないときと比べ濃度が高くなることが示された.以上より,山岳がエアロゾル輸送に影響を与えていることが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2020~21年においてNASAと共同で12台のAERONET放射計を中部山岳地帯地域に配置(DRAGON/J-ALPS)しエアロゾルの光学的特性を得た.同時稼働の石川能登など他地域と比べても松本盆地などは国外からの汚染物質流入が少なく,それは黄砂現象時においても見られた.最新の領域モデル(SCALE-Chem)を用いたエアロゾル輸送実験を実施し,山岳遮蔽によるエアロゾル濃度減少,トラップ(盆地効果)による濃度増大を定量的に得ることができた.AERONET計測データはNASAのWeb(https://aeronet.gsfc.nasa.gov)より公開済で,様々な研究者がアクセス可能である.
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