研究課題/領域番号 |
19H04272
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
頼 泰樹 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (30503099)
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研究分担者 |
永澤 奈美子 (佐藤奈美子) 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (00535289)
鈴井 伸郎 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 上席研究員 (20391287)
古川 純 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (40451687)
増田 寛志 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教 (40605268)
鈴木 龍一郎 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (70632397)
永澤 信洋 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (90599268)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | セシウム / イネ / カリウム / 輸送体 / 放射性セシウム / OsHAK1 / 輸送経路 / 原発事故 / 変異体 / OsHAK1 / 吸収経路 / カリウム輸送体 / 水稲 / K輸送体 / OsHAK5 / 導管 / ローディング / 放射性 |
研究開始時の研究の概要 |
イネの各部位で働くK輸送体の発現解析および機能解析、2重変異体のトレーサー実験などにより、主要なCs輸送経路を特定し、イネをモデルとした高等植物のCs吸収・輸送モデルを構築する。 また研究過程で根へのCs取り込みおよび体内輸送経路の主要輸送体をノックアウトした変異体を作出し、玄米のCsを極限的に低減させたCs低吸収イネの作出を目指す。
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研究成果の概要 |
我々は玄米のCs濃度が1/10以下となるCs低吸収変異体を発見し、その原因遺伝子がOsHAK1であることを特定した。本研究では根から吸収したCsの体内輸送経路の特定を目指したが、明確な体内輸送経路は見出せなかった。Csは体内のK輸送経路のほとんどを通過できず、少量のCsが根から消極的に地上部に移行していることが明らかになった。チェルノブイリ以降の植物のCs研究ではHAKよりも電位非依存性(VIC channel)関与が考えられている。K輸送体 以外にもVICも対象に加え、現在、OsHAK1との二重変異体の作成を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々はOsHAK1を原因遺伝子とするCs低吸収変異体を発見し、この変異体を基軸として、本研究では主要なK輸送体のCs+輸送への関わりを調べたが、明確な体内輸送経路は見出せなかった。Csの体内輸送経路がKのそれとはまったく異なることが明らかになった。これは根への吸収を主に研究対象としていた植物のCs研究において新規の知見といえる。 今後Cs輸送をK輸送体以外でも調べ、最終的にはCsを全く吸収しない植物の作出を目指す。この植物は万が一の際のCs対応策としてもその有用性は高いと考えられる。
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