研究課題/領域番号 |
19H04277
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
星 信彦 神戸大学, 農学研究科, 教授 (10209223)
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研究分担者 |
横山 俊史 神戸大学, 農学研究科, 助教 (10380156)
池中 良徳 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (40543509)
平野 哲史 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (70804590)
市川 剛 獨協医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80438712)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 殺虫剤(農薬) / 生物学的モニタリング / 適応的リスク評価法 / ネオニコチノイド / AOP(有害発現経路) / 発達神経毒性 / 性差 / 無毒性量(NOAEL) / 農薬 / 二光子顕微鏡 / カルシウムシグナリング / 生体蛍光イメージング / ストレス感受性 / 認知情動変容 / 神経回路形成 / AOP(有害影響経路) / 継世代影響 / 食殺・育子放棄 / Adverse Outcome Pathway / 無毒性量 / メタボローム / 化学物質 / NOAEL(無毒性量) |
研究開始時の研究の概要 |
WHO,米国科学アカデミー,米国小児科学会等,自閉症や学習障害などの発達障害と農薬曝露との因果関係を示唆する報告が集積されつつあり,「ヒトに対する効率的な曝露評価,健康影響評価を実施するためのシステムを開発する」必要がある。当該研究では『ネオニコチノイド系農薬をモデルとして』,①中長期的な曝露評価のための生物学的モニタリングシステムの構築,②新たな毒性エンドポイントに対応する毒性試験法の開発とAdverse Outcome Pathway(AOP)の解明,③中毒診断のための新規バイオマーカーの開発 を目指す。
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研究成果の概要 |
殺虫剤(農薬)の安全性評価には発達神経毒性は必須項目に含まれていないため,現行法で定められた無毒性量(NOAEL)やそこから算出される一日摂取許容量が,本当に我々の健康を担保する値なのかが問われている.本研究では,現在,農薬の主流である浸透性農薬(ネオニコチノイドおよびフィプロニル)をNOAEL以下で実験動物(哺乳類)に曝露し,トランスオミクス解析を行った.その結果,多動や不安様行動を含む認知情動変容等の高次脳機能への影響がみられ,免疫毒性,性差および老齢で影響が大きいことも明らかにした.また,発達神経毒性や継世代影響も認められ,現行の農薬の安全性とリスク評価の脆弱性を世界に先駆けて報告した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,主に使われている浸透性農薬による高次脳機能の攪乱作用の全貌を明らかにすることができた点は大きな学術的意義がある.とくに2021年から施行されている「農薬再評価」に向けて,本研究成果により,浸透性農薬が中枢神経系に及ぼす影響に関する新規エビデンスとして学術論文や学会での発表を通じて提供することができた.一方,農薬等の環境中微量化学物質曝露に伴う子供達へのリスクを低減するためにも,現行の農薬の安全性とリスク評価の脆弱性を明らかにした点は極めて大きな社会的意義を有し,新たな視点から毒性評価を行う必要性を示すことができた.
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