研究課題/領域番号 |
19H04282
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
清野 健 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (40434071)
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研究分担者 |
金子 美樹 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (10795735)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,080千円 (直接経費: 11,600千円、間接経費: 3,480千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 環境影響評価 / 生体信号解析 / 生体機能評価 / 二酸化炭素吸入曝露 / 環境ストレス / 心拍変動 / 労働環境衛生 / 二酸化炭素濃度 / ウェアラブル生体センサ / 二酸化炭素吸入暴露 / 環境衛生 / 環境評価 / 二酸化炭素濃度上昇 / 生体信号 |
研究開始時の研究の概要 |
室内の二酸化炭素濃度が2000 ppm程度まで上昇すると,眠気や不快感が発生するといわれている.脊椎動物では嗅覚系で二酸化炭素濃度がセンシングされていることや,マウスでは2000 ppm以上の濃度で忌避反応を示すことが報告されている.しかし,そのような生体応答をヒトで客観的かつ定量的に評価した研究はほとんどなく,二酸化炭素濃度に対する感受性の個人差,加齢・性差,修飾因子の存在など,基本的特性ですら明らかになっていないのが現状である.そこで,本研究では,生理学的指標を用いることで二酸化炭素の吸入暴露が生体へ与える影響を定量的に評価し,二酸化炭素濃度上昇と関連した実労働環境の問題点を明らかにする
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研究成果の概要 |
室内において2500ppm以下の二酸化炭素濃度環境がヒトの認知・生体機能に与える影響を評価した。ここでは、室内の二酸化炭素濃度の上限値を自動制御できる実験用チャンバーを作成し、その実験室内で認知機能評価試験、および、心拍数、心拍変動、呼吸数などの生体信号計測を行った。生体信号の分析のために、心肺相互作用の長時間相互相関解析、2次元時系列の方向依存フラクタル解析などの方法を、新たに開発した。実験用チャンバー内の二酸化炭素濃度を1500 ppmおよび2500 ppmに設定した実験では、濃度に依存した心拍変動特性の変化がみられた。今回の実験結果では、二酸化炭素濃度の生体影響に大きな個人差見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
室内の二酸化炭素濃度が上昇すると,次第に眠気,倦怠感,頭痛などの症状が現れることしられており,本研究成果は,二酸化炭素濃度の上昇が生体に与える影響を理解する上で有用な知見となる.また,長時間相互相関解析,方向依存フラクタル解析など,生体信号時系列の新たな解析法を開発し,その数学的基盤を確立した.本研究で開発した時系列の解析法は,生体信号時系列への適用に限らず,一般的な時系列解析に適用可能であり,広い応用が期待できる.
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