研究課題/領域番号 |
19H04283
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
池島 耕 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 教授 (30582473)
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研究分担者 |
石丸 伊知郎 香川大学, 創造工学部, 教授 (70325322)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | マイクロプラスチック / 2次元分光イメージング / 中赤外分光 / 分析プロトコル / コンタミネーション防止 / 黒色プラスチック / ポリマー判別 / 環境汚染 / 赤外スペクトル / 分析システム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、世界的な汚染の広がりと影響が懸念されているマイクロプラスチック(以下MP) を、迅速に高い精度で測定する分析システムを構築する。このシステムでは、研究分担者らが開発した2次元赤外分光イメージング装置を用い、環境中および生物体内から分離採取したサンプルのスペクトルデータを2次元的に測定する。そして、スペクトルデータを機械学習による特徴量抽出を加えた解析により、MPの材料タイプを高い精度で分類し、画像解析ソフトウェアにより計数・計測する。さらに、沿岸環境におけるMP分布パターンの調査でこのシステムの実用性を検証し、このシステムを用いたMPの標準的な分析プロトコルを確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、マイクロプラスチック分析のための2次元中赤外分光イメージングシステムを開発し、測定条件やプラスチック材の識別性を検証した。汎用マイクロボロメータを用い中赤外波長の吸収スペクトルデータを2次元的に測定するシステムを確立し、 従来のFPA-FT-IRイメージング装置に比べ、コストと測定時間が大幅に小さい分析システムが構築できる可能性を示した。合わせて、分析プロセスにおけるマイクロプラスチックのコンタミネーションの原因を分析し、その結果に基づいて汚染対策プロトコルを作成し、1標本あたりの混入物数を1以下に抑え生物個体レベルのマイクロプラスチックの濃度評価が可能になることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロプラスチック汚染は世界的な環境問題として注目され、近年多くの研究が行われているが、汚染の実態とメカニズムについては未だ不明な点が多い。環境や生物体内のマイクロプラスチックの数や大きさを計測し、その種類を特定することはMP汚染の実態とメカニズムを明らかにする第一歩として極めて重要であるが、多くの手間と時間がかかり、種類の特定には高価な機器を必要としてきた。本研究では、2次元分光イメージング技術を用いてマイクロプラスチックを計測するシステムを構築した。本研究は、これまでより短時間に多数のマイクロプラスチックの数、大きさと種類を計測するシステムをより低コストで実現できる可能性を示した。
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