研究課題/領域番号 |
19H04295
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 横浜薬科大学 |
研究代表者 |
埴岡 伸光 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (70228518)
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研究分担者 |
神野 透人 名城大学, 薬学部, 教授 (10179096)
須野 学 和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (20621189)
香川 聡子 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (40188313)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 生活環境化学物質 / リスク評価システム / 異物応答因子 / 転写制御因子 / 異物代謝酵素 / ビスフェノールA / 生活環境中化学物質 / ファビピラビル / オウゴニン / フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP) |
研究開始時の研究の概要 |
生活環境中の化学物質のリスクは、実験動物を用いた試験に基づいて評価されているのが現状である。本研究は、化学物質のリスクを異物応答因子の多様性に基づく評価システムを構築することを目的とする。 そのために以下の課題を追究する。1)異物代謝酵素および転写制御因子の発現および機能の種差;2)ヒトの人工異物代謝酵素の作製;3)化学物質の曝露経路を考慮した包括的・定量的リスク評価系の開発。本研究の成果は、ヒトを取り巻く化学物質から身を守る方策を講じる貴重な提言の科学的根拠となり、国民の安心・安全な生活空間の担保および生活の質の向上に資することができるものと考える。
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研究成果の概要 |
本研究は、化学物質のリスクを、異物応答因子を基軸とする評価システムを構築することを目的とした。モデル化学物質には内分泌かく乱作用を示すフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)およびビスフェノールA(BPA)を用い、それらの主代謝反応のin vitro解析を行った。 DEHPは加水分解反応、BPAはグルクロン酸抱合反応について、ヒト、サル、イヌ、ラットおよびマウスの肝臓および小腸のミクロゾーム画分によるそれぞれの代謝反応の速度論的解析を行った。いずれの化合物においても代謝プロファイルは動物種間で大きく異なり、その種差に基づいて化学物質のリスク評価システムを構築できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療の分野では、テーラーメイド医療を主眼にした医薬品開発のための異物代謝酵素の遺伝子多型や発現制御メカニズムに関する研究が国内外で精力的に行われている。一方、産業用物質や農薬などの環境化学物質のリスク評価は、実験動物を用いた試験に基づいて行われているのが現状である。 本研究課題は、化学物質のリスクをこれまでの概念にとらわれずに、異物応答因子を基軸とする革新的な評価システムを構築することを目的とした。本研究の成果は、環境衛生科学分野の基礎・応用研究に新しい展開をもたらすとともに、国民の安心・安全の担保および生活の質向上のための行政ニーズにも貢献することが期待できる。
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