研究課題/領域番号 |
19H04319
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
松林 誠 大阪公立大学, 大学院獣医学研究科, 教授 (00321076)
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研究分担者 |
芝原 友幸 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門, グループ長補佐 (00355207)
土田 さやか 中部大学, 応用生物学部, 講師 (40734687)
牛田 一成 中部大学, 応用生物学部, 教授 (50183017)
笹井 和美 大阪公立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (70211935)
小林 篤 東邦大学, 理学部, 訪問研究員 (30838917)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 二ホンライチョウ / アイメリア / 寒冷地 / 寄生 / 進化 / ニホンライチョウ / 寄生適応 / ライチョウ / コクシジウム / 生存活性 / 原虫 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、近年、ニホンライチョウの消化管で増殖し、下痢等、栄養吸収阻害を引き起こす可能性のあるコクシジウム原虫が広く存在していることを明らかにした。ライチョウに寄生する原虫は他種動物のものとは異なり、寒冷地でも生存でき、環境とライチョウ間で生活環を維持していると推定される。本研究では、極地寒冷地に生息するライチョウに寄生適応したこのコクシジウム原虫の特性を明らかにするため、環境中における生理生態、病態と関連付けた生存活性を評価する。また、本原虫の共生古代進化を明らかにするため、国内および海外におけるキジ目鳥類および他種ライチョウを対象に網羅的比較遺伝子疫学解析を実施する。
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研究成果の概要 |
ニホンライチョウは日本アルプスのみに生息する鳥類で、特別天然記念物である。しかし、その数は近年、激減している。生息域内のライチョウは高率にアイメリア原虫に感染している。本研究では、この原虫が寒冷地に適応していること、感染源は長期滞在する糞便汚染のある土壌である可能性を見出し、遺伝子学的に北欧のライチョウ亜種に寄生する種と同一または極めて近縁であることを突き止めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
絶滅危惧種であるニホンライチョウについて、各種保全活動が実施されている。しかし、未だレッドリストダウンには至っていない。野生下のライチョウはアイメリア原虫に高率に感染しているが、本研究ではその感染源や生態、そして遺伝子学的な進化経路等の一端を明らかにすることができた。これらの解析手法や知見を基に、保全に向けたさらなる解析が行えると期待できる。
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