研究課題/領域番号 |
19H04320
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 東京情報大学 |
研究代表者 |
原 慶太郎 東京情報大学, 総合情報学部, 教授 (20208648)
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研究分担者 |
富田 瑞樹 東京情報大学, 総合情報学部, 教授 (00397093)
藤原 道郎 兵庫県立大学, 緑環境景観マネジメント研究科, 教授 (80250158)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 植生変化 / 植生図化 / 植生分布モデル / AI / リモートセンシング / 予測モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、陸上生態系の基盤であり、自然資本の持続的な利用や生態系サービスの享受に不可欠な、日本における植生の現況、および気候変動や社会経済的な影響に伴う変化とその要因を群落レベルで明らかにするものである。植生解析手法としては、高分解能の衛星リモートセンシングデータを用いて、人工知能(AI)技術の深層学習の手法で画像分類する。その結果をもとに、気候、地形・地質などの自然環境要因と社会経済・土地利用などの社会環境要因に関してGIS(地理情報システム)を用いて複数のスケールで統合し、群落レベルで植生分布を説明するモデルを構築し、植生の時・空間変化を表現する植生図を作成する。
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研究成果の概要 |
気候変動が陸上生態系の基盤である植生に及ぼす顕著な影響に生育適地の変化がある。植生分布の現況の把握と将来における分布予測は自然環境の適正な管理、さらには持続可能な発展に不可欠である。 本研究では、衛星リモートセンシングデータと深層学習技術を用いて、植生分布の現況を表するモデルを構築し、本研究で案出した群落優占種(属)相観型(DG-P型)に基づき全国規模の植生分布を明らかにした。将来における植生分布の予測に向けては、全国規模の植生動態モデル開発のため、NASAが提供する気候予測データであるGDDP(Global Daily Downscaled Projections)を整備し検討を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気候変動に伴う気温と降水量の変化は、日本の多様な植生の種組成と分布にこれまでにない変化を及ぼすことがわかっている。植生から得られる生態系サービスの享受による持続可能な発展に向けた対策を講じるためには、植生分布の現況を正確に捉え、そして、将来の変化を予測することが肝要である。本研究では、全国規模における植生分布を「群落優占種(属)相観型」(DG-P型)で表すことができた。今後、この植生分布の現況と気候予測データとを複合的に解析することで、将来の植生分布を予測する植生動態モデルが開発できる。この成果によって、生態系サービスに配慮した実効ある政策立案が可能となる。
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