研究課題/領域番号 |
19H04325
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64050:循環型社会システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村上 進亮 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40414388)
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研究分担者 |
醍醐 市朗 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (20396774)
山口 勉功 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70220259)
所 千晴 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90386615)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | マテリアルフロー分析 / 大域的感度分析 / 忌避元素 / 社会制度 / 評価手法開発 / マテリアルフロー / 中間処理技術 / 製錬技術 / 製錬 / 中間処理 / 資源効率 / 忌避物質 / 鉱物資源 / 資源利用の環境影響指標 / クロム / 組み合わせ最適化 / 資源の重み付け指標 / 未利用資源の最小化 |
研究開始時の研究の概要 |
素材製造プロセスには忌避物質と呼ばれ、含有されていても回収されないばかりかそれを阻害する物質がある。しかし、こうした物質も他のプロセスに投入されれば回収され資源となる場合もある。昨今、リサイクルも含め、素材産業への投入物は複雑化しており、投入物と処理プロセスの組み合わせは必ずしも最適化されていない。そこで、本研究では、こうしたプロセスにおける忌避物質のフローを定量化し、またプロセス側の技術情報を整理することで、投入物と処理プロセスの組み合わせ最適化を目指す。その結果追加的に回収される資源は、我が国の素材産業の持つ資源利用効率化の余地を定量的に示すことになる。
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研究成果の概要 |
研究課題の目的に沿って、多様な素材中を検討対象となる忌避元素がどのように流れるのかをマテリアルフロー分析(MFA)を用い検討した。今回主たる対象としてはクロムを題材とし、特に二次原料中をどのように流れていくのかについて検討した結果、国際貿易における鉄スクラップの貿易における変化が結果的にセメント産業に対して忌避元素であるクロムの流入量を増やすことなどを明らかにした。 他方で、データ入手の難しさと決定論的に精度の高いマテリアルフロー分析の困難さが浮き彫りにされたが、ここで大域的感度分析手法の一つであるRegional Sensitivity Analysis(RSA)の有用性を明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、中間処理、製錬技術の専門家とのタッグにより技術的な情報を最大限活かしたMFAを実施した。にも関わらず決定論的に正確なMFAの実施が難しい場合に、大域的感度分析手法、特にRSAの援用をもって、社会的に制御したい変数に対して影響力の高いパラメタの同定に役立つことを明らかにしたことは先駆的な学術的成果である。 つまり、マテリアルフロー情報が不足していても、RSAの援用によって、社会的にどのパラメタへの対応が望ましい成果を生むか、例えばどのプロセスの前の分別を良くすれば結果的に排除したい忌避物質を取り除けるか、が明らかになる手法を開発した点が社会的意義である。
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