研究課題/領域番号 |
19H04331
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64050:循環型社会システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
藤原 正浩 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 上級主任研究員 (90357921)
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研究分担者 |
石井 智 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主幹研究員 (80704725)
金久保 光央 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究グループ長 (70286764)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | 海水淡水化 / 太陽光 / 光熱変換材料 / エネルギー変換 / 淡水製造 / 微細構造 / 太陽熱蒸留 / 太陽光エネルギー / 光熱変換 / 膜分離 / 色素 / 窒化チタン |
研究開始時の研究の概要 |
世界規模での水不足問題に対処するため、本研究では、太陽光エネルギーを用いて海水を淡水化する技術を創出する。太陽光から熱を発生できる光熱変換材料と、液体の水は透過しないが気体の水蒸気は透過させる膜とを組み合わせた材料を作製する。この膜材料上に海水を敷き太陽光にさらすことで、水を膜透過させて淡水を得る。また、植物の水汲み上げ機構(蒸散流)を応用した海水の自動供給法も研究し、太陽光を利用した高効率な海水淡水化技術を創出する。
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研究成果の概要 |
太陽光を熱へと有効に変換することができる光熱変換膜と疎水性膜とを海水と接触させ、太陽光を照射すると海水は気化して疎水性膜を透過し、膜下に海水から得られた淡水ができる。この海水淡水化を連続的に行うため、海水を親水性膜により自動供給し、この上に光熱変換膜を重ねる三重膜法を作製した。また、海水からの水蒸気が凝縮する際の凝縮熱を回収してエネルギー効率を向上させるため、この三重膜を多段に積み重ねた多段膜法を考案した。この多段膜法によって太陽光エネルギーの利用効率100%以上で海水から淡水を得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球規模での水不足問題を解決するには、海水を淡水化することが有効な方法である。しかしながら現在実施されているほとんどの海水淡水化は化石燃料を利用しているため、地球温暖化を促し、さらなる水不足問題を引き起こす可能性がある。本研究は、海水淡水化のためのエネルギーを太陽光エネルギーでまかなう方法の創出を目的としており、その成果は地球温暖化をもたらさない海水淡水化法を社会に提案することができる。また、本研究では光エネルギーの変換法も検討するため、太陽光エネルギーの高度利用の基礎構築にも貢献できる。
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