研究課題/領域番号 |
19H04370
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
|
研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
横田 貴之 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (60425048)
|
研究分担者 |
吉川 卓郎 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (30399216)
石黒 大岳 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター中東研究グループ, 研究員 (30611636)
末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70434701)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
|
キーワード | 現代中東政治 / イスラーム主義 / 地域研究 / 社会運動研究 / 思想研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「アラブの春」以降の中東地域におけるムスリム同胞団の実態を解明し、「アラブの春」を経た当該地域における「政治と宗教の関係」を分析することを目的とする。本研究では、現地調査・一次資料解析に立脚して同胞団に関する実証的研究・理論的考察を行ってきた研究者と、関連分野の研究者が結集した。エジプト・シリア・ヨルダン・クウェート・カタルの同胞団を対象とする研究を起点に、「アラブの春」以降の各国・域内における同胞団の実態、そして政治と宗教の関係の変容を解明する。それによって、過去5年間の停滞で生じた同胞団研究の空白を克服し、先駆的な同胞団研究、イスラーム主義研究、中東政治研究の始動を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では、「アラブの春」以降のムスリム同胞団を事例に、中東地域の政教関係の変容を解明した。中東諸国の同胞団は弾圧によって組織存亡の危機にあり、彼らが主張する「イスラーム的改革」は頓挫した。他方、各国の政権は依然として同胞団に対する脅威認識を保持し、イスラーム主義の再台頭を警戒している。同胞団に代表されるイスラーム主義は低迷しているが、依然として当該地域の政教関係を規定する重要な構成要因である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、ムスリム同胞団の低迷を理由にイスラーム主義を等閑視するのではなく、現地調査・資料解析による実証的分析に基づくイスラーム主義研究・中東政治研究を再始動させたことである。また、社会的意義としては、「イスラーム国」の台頭以降に顕著となったイスラームとテロリズムを同一視する言説を相対化することで、地域の実情に即したイスラーム理解による異文化理解・多文化共存の促進に貢献した。
|