研究課題/領域番号 |
19H04399
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
山崎 裕一 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 統合型材料開発・情報基盤部門, 主幹研究員 (70571610)
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研究分担者 |
横山 優一 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 分光推進室, 博士研究員 (20824163)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | 磁性体 / 軟X線顕微鏡 / 強磁性共鳴 / X線磁気円二色性 / 共鳴X線散乱 / 磁気イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、コヒーレント回折イメージング法による高時空間分解能での磁気イメージングを行い、マグノン伝搬に関連した特異な磁気ダイナミクス現象を解明することを目的とする。例えば、磁気スキルミオンのようなメゾスコピックな磁気テクスチャでは、伸縮モードや回転モードなどの特徴的なマグノンモードが発現すると予想されている。放射光から発生する高輝度な軟X線の短パルス特性とコヒーレント特性を活用し、時間と空間に対して高い分解能を有するX線顕微鏡を開発し磁気ダイナミクスを観測する。これにより、マグノン伝搬における方向二色性などの特異な物性現象の起源を解明することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では放射光の軟X線を使って高い時間と空間の分解能を有する磁気イメージング手法とマイクロ波照射による磁気励起を組み合わせ、磁性体におけるスピン励起の準粒子であるマグノンの空間伝搬などの磁気ダイナミクスを観測することを目的とした。その結果、時間分解能50ピコ秒で強磁性共鳴を計測する手法を構築することに成功し、元素選択的、スピンと軌道を分離した強磁性共鳴の観測に成功した。また、軟X線顕微手法に関して、集光素子で軟X線を数百ナノメートル以下に集光し試料を走査する走査型透過軟X線顕微鏡と集光軟X線の透過光と試料の回折図形の干渉図形を二次元検出器で計測するインラインホログラフィ型顕微鏡を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軟X線顕微鏡とX線磁気円二色性によって強磁性共鳴を元素選択的、スピン-軌道選択的に時分割計測できる計測手法は、スピントロニクスデバイスやマグノニクスデバイス、スピン波を使ったリザバーコンピューティングなどの様々な磁性デバイス材料のオペランド計測に有効な手段であり、磁性体材料の磁気ダイナミクスを観測できる新しい計測手法を本研究で構築できたことは磁性物質・材料への先端計測の展開を拡充した点において意義があった。
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