研究課題/領域番号 |
19H04400
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
間宮 広明 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 先端材料解析研究拠点, 主席研究員 (30354351)
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研究分担者 |
長谷 正司 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 先端材料解析研究拠点, グループリーダー (40281654)
寺田 典樹 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 先端材料解析研究拠点, 主幹研究員 (60442993)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 磁性材料 / 中性子 / 透過スペクトル / スピン / 透過分光法 / 透過スペクトル分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
中性子を用いた磁気構造解析法に支えられ既知のスピン協力現象の理解は進み,未踏の極限環境下や新物質に未知の現象を探索し,あるいは既に確立した知見を磁性材料に利用する動きが進んでいる.そこで,本研究では,この新たな潮流における磁気構造解析法のニーズに上手く応えられる手法としての,従来の回折法にはない,回折波の発生を透過波の減少で検出する中性子透過スペクトル分光法の可能性を明らかとする.
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研究成果の概要 |
現在,これまでにない複雑なスピン配列を内包する磁性材料の開発が進んでいる.そこで,本研究ではこの新たな材料の分析・評価手法として中性子透過分光法に着目し,実材料/実デバイスをモデルに用いた実証実験によりその有効性を具体的にデモンストレーションした.極低温で多試料並列同時スペクトル分光が可能であることを示し新材料の評価を極めて迅速化できることを示したほか,通電動作中インダクタ内部のミクロな磁気構造をマッピングし透過分光法を用いれば磁気デバイスのオペランドイメージングが可能であることを明らかにするなど,中性子透過分光法が次世代磁性材料分析・評価の決め手となりえることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近世の羅針盤,近代工業社会を支えた発電機・モーター,現代情報社会の基盤である磁気記録は,天然磁石,人工合成バルク磁石,超微細製造磁石と違いはあっても,いずれも全てのスピンの向きが同じ方向に揃った単純な強磁性体であり,全体の平均磁化を測るだけで評価できた.しかし,最近,高度化する社会に対応するため複雑なスピン配列の特異な性質を利用した革新的な磁性材料の開発が始まっている.そこで,本研究では,そうした新材料の評価法として中性子透過分光法に注目し,実際の材料・デバイスをモデルにした実証実験により,その有効性を実証した.今後,新手法の本格的な適用により磁性材料の革新はより加速していくと考えられる.
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