研究課題/領域番号 |
19H04402
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
梅森 健成 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (60353364)
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研究分担者 |
有沢 俊一 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 上席研究員 (00354340)
許斐 太郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教 (20634158)
井藤 隼人 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 特任助教 (30881552)
阪井 寛志 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 准教授 (50345229)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 超伝導加速空洞 / 加速器 / 磁束 / 超伝導 / ニオブ / 表面抵抗 / 表面分析 / 磁束観察 / 磁束排除 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、超伝導加速空洞の高加速勾配化・高Q値化といった高性能化のための現象解明を進め、新規材料開発を行うものである。 超伝導空洞の材料として一般的にニオブが用いられているが、高性能化の実現のために重要な点は2つある。1つはニオブの表面状態を最適化する事、もう1つは冷却時にニオブ表面に捕捉される磁束を抑制する事である。 走査SQUID顕微鏡、MO測定を用いた磁束捕捉の観測、EBSD・SEM・SIMS・XPS等による表面分析とシミュレーションを用いた磁束捕捉の理解、超伝導空洞を用いた空洞性能の評価の相互の結果から理解を深めながら研究を遂行し、理想的な超伝導状態の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
ニオブ製超伝導空洞の高性能化(高加速勾配化および高Q値化)に向けた研究を進めてきた。磁気光学(MO)膜を用いて、空洞冷却時に捕捉される磁束のリアルタイム観測を実現し、中間磁束状態の存在を示すなど、磁束が捕捉される様子を詳細に観測し、そのメカニズムの理解を深めた。また、真空炉ベーキングと呼ばれる新たな表面処理方法を開発し、適切な温度で熱処理を行うことによりニオブ中への酸素の拡散を促し、ニオブ製空洞の高加速勾配化・高Q値化が実現できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子や陽子、重イオンといった荷電粒子を加速するための超伝導加速空洞の高性能化に向けた研究である。捕捉磁束の低減・制御は、表面抵抗の低減に繋がり、ヘリウム冷凍機の負荷の削減を実現する。冷却時の磁束捕捉の様子をリアルタイムで示すことで、補足メカニズムについての理解を格段に進めた。また、真空炉ベーキングという簡易な手法での空洞性能の高勾配化・高Q値化を実現させた。世界的にも注目されており、今後、ビーム加速を行う超伝導加速器として実際に使われる技術になると考えられる。
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