研究課題/領域番号 |
19H04415
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 神戸芸術工科大学 |
研究代表者 |
黄 國賓 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (50441382)
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研究分担者 |
杉浦 康平 神戸芸術工科大学, 附置研究所, 名誉教授 (00226432)
さくま はな 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 准教授 (00589202)
曽和 英子 神戸芸術工科大学, 附置研究所, 研究員 (80537134)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | シャナ・チャム / 宇宙を冠る / 須弥山 / 頭上祭礼装置 / 宇宙木(生命樹) / 花笠 / 笠鉾 / シャーマン冠 / シャナ冠 / かぶりもの / 冠 / 頭飾り / アジア宇宙観 / 生命樹 / マンダラ / シャーマン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は日本各地の「頭上祭礼装置」を主軸に、ユーラシア大陸の北東部、中央部、東南アジア各地の「頭上祭礼装置」における①造形 ②神話的背景、象徴性③「頭上祭礼装置」を戴く者の祭祀空間における行動や仕草 ④宇宙観の4つの項目について研究調査する。さらに、日本とアジアの「頭上祭礼装置」の体系を解読することを通じて、アジア「頭上祭礼装置」の造形デザインにおける日本の「頭上祭礼装置」の位置づけを明らかにする。 また、本研究で得た知見や図像、写真、映像記録を文化人類学およびクリエイティブ領域の観点からデータベース化・共有することで、今日のアジアデザイン教育ならびに創作活動の持続的発展へと繋げる。
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研究実績の概要 |
本年度の研究は主にブータンの祭礼における冠調査と報告書の編集、印刷の作業を進めた。ツェチュは古都のプナカに始まった祭りである。ツェチュのメインとなるのが、僧侶たちによって演じられる宗教舞踊チャムである。その中に今回の主な調査対象となるシャナ・チャムがある。 今回の調査では1日目午前の「シャナ・チャム」には間に合わなかった。幸いにも2日目の「シャナ・ンガチャム」の視察は写真、映像により記録、把握した。1日目のシャナ・チャムは悪霊を鎮圧する儀式で、2日目のシャナ・ンガチャムは勝利を祝う儀式となる。その違いは、1日目のシャナ・チャムでは怒りの表情の忿怒尊(ふんぬそん)の怖い顔が施された大きな前垂れを下げ、金剛楔(プルバ)を振りかざしながら悪霊を調伏させる。一方2日目のシャナ・ンガチャムは、前だれを付けずに手に太鼓(ンガ)とバチを持って、勝利を祝賀する。 シャナ・チャムの踊り手たちは黒帽子を被った頭を地面に向けて丸く円を描いていた。地面に沈み返った悪霊たちに密教の仏法を示しているかのように見えた。「シャナ」の「シャ」は帽子、「ナ」は黒を意味するとのことで、「シャナ・チャム」は「黒帽子の舞踊」となる。この黒帽子こそ、悪霊を調伏する力を象徴すると言える。黒帽子の意味について、チャムの総指揮者の僧侶ツェチュさんにインタビューをすることができた。 一方、「宇宙を冠る」の報告書では、これまで調査してきたユーラシア大陸の北東部、中央部、東南アジア各地の「かぶりもの」に関する①造形、②神話的背景、③象徴性、④「かぶりもの」を戴く者の祭祀空間における行動や仕草、⑤宇宙観の5つの項目について研究調査の成果をまとめ、さらに、それぞれを比較・分析しながらアジアにおける「かぶりもの」の体系を解読した。 報告書はA4、6章からなり、252ページに及ぶ。そのうち32ページはカラー図版で構成されている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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