研究課題/領域番号 |
19H04434
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
松永 理恵 神奈川大学, 人間科学部, 准教授 (70399781)
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研究分担者 |
横澤 宏一 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (20416978)
阿部 純一 北海道大学, 文学研究院, 名誉教授 (40091409)
ハルトノ ピトヨ 中京大学, 工学部, 教授 (90339747)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 音楽認知 / 調性知覚 / 調性スキーマ / 脳機能計測 / 計算論的モデル / 文化差 / スキーマ獲得 / deep neural network / LSTM network / 発達差 / 脳機能計測と計算論的モデル / 文化比較 / Deep neural network / 脳機能イメージングと深層学習 / 音楽知覚 / 計算モデリング / MEG / バイミュージカル / 神経基盤と脳計算 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,調性知覚の処理に焦点を当て,そこに見られる文化的差違の生起機序を検討する。具体的には,幅広い音楽文化の成員を対象に,行動実験と脳機能計測実験を行い,調性知覚の文化差の実態と,調性知覚に関する神経基盤の文化普遍性と文化固有性を明らかにする。また,行動実験で観察された調性知覚をシミュレートできる神経回路網モデルを文化ごとに構築し,そのモデルを文化間で比較することで,脳計算原理における文化普遍性と固有性を見出す。さらに,調性知覚の発達過程における文化差も検討する。最終的には,蓄積した研究知見を基にし,生得的制約と文化的制約の両方を兼ね備える脳内調性知覚情報処理の過程モデルの提案を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の成果は,次の3点にまとめることができる。1点目は,幼児は明示的な教師信号が与えられなくても,自分の文化の調性スキーマ(分かりやすく言えば音階)の獲得にあたっては,自力で環境,特に入力旋律の中から教師信号となり得る音高を見つけ出して使っている,ということである。2点目は,mono-musicalな音楽環境でも,bi-musicalな音楽環境でも,調性スキーマの学習にあたっては旋律上の最終音高を教師信号として使っていることである。3点目は,発達初期からbi-musicalな環境で育った聞き手と,発達後期にbi-musicalな環境で育った聞き手では脳内調性処理が違いがあることである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は以下3つの学術的意義を提案する:(a)先行研究は西洋音楽文化に属する聞き手の調性スキーマを説明しようとしてきたのに対し,本研究は西洋音楽文化だけでなく非西洋音楽文化の聞き手も含めた形で文化差を統一的に説明した点;(b)調性知覚の文化差を記述するだけでなく,発達的視点を取り入れながら,行動・脳機能計測手法,計算論的モデリング手法を複線的に使用することで,文化差の生成機序を追究した点;(c)心理学の重要な問題,具体的には,いかに人間は認知的スキーマを獲得するのか,なぜ獲得されたスキーマは文化間で異なるのか,そして,何がスキーマ獲得の文化普遍的な特性か,という疑問に対して示唆を与えた点。
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