研究課題/領域番号 |
19H04470
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村田 正治 九州大学, 先端医療オープンイノベーションセンター, 教授 (30304744)
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研究分担者 |
大内田 研宙 九州大学, 大学病院, 講師 (20452708)
河野 喬仁 九州大学, 先端医療オープンイノベーションセンター, 特任講師 (90526831)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | ナノメディスン / MRI / 膵がん / 機能化造影剤 / ナノ材料 / がん / 分子イメージング / ナノメディシン / 診断システム / 造影剤 |
研究開始時の研究の概要 |
膵がんは極めて不良であり、早期発見こそが予後を改善する唯一の手段となっている。MRIは組織分解能に優れ、また様々な角度から撮像できることから膵がんの画像診断法として用いられているが、80%以上の5年生存率が期待できる腫瘍径1cm以下のがん部を描出するには、感度も特異性も決定的に不足している。 本研究では独自のプロテインケージ技術を用いて、直径12nmのナノカプセル型機能化造影剤を分子設計する。そのサイズと剛直性、表面へのアンテナ分子の呈示(分子標的化)、そして細胞シグナルによる構造変化などを制御することによって、膵がんに対する「超高感度化」、「膵がん特異性」、そして「疾患応答性」を付与する。
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研究成果の概要 |
病変部位のコントラストを増強するために使われているのが造影剤である。既に、肝臓などの網内系に特異的なMRI造影剤が臨床において広く使われており、組織選択性という観点では大きな成果を上げている。しかし現在臨床で使用されているMRI造影剤は、癌など特定の疾患に対する特異性は低く、未だ開発途上と言わざるを得ない。そこで本研究では細胞機能等を利用して特定の分子を可視化する、いわゆる分子イメージング技術を導入した新しいMRI造影剤を開発した。さらに独自のナノテクノロジーを用いた高感度化技術、そして疾患に応じてシグナルを変化させる疾患応答技術を集積することで、感度と機能性を合わせ持つナノ造影剤となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MRIの国内設置台数はすでに7000台を越え、臨床診断装置として不可欠な役割を担っている。ハードとソフト両面におけるMRI装置の進歩は、撮像の時間分解能や画像の空間分解能など画像診断情報の質を向上させ、MRIの対象領域をますます拡大している。しかしながらその撮影原理上、MRIによって病変部位を特異的に描出することは困難であり、ほとんどの場合、単純な形態診断法して使われている。この欠点を補完し、疾患特異的な機能性造影剤の開発に成功した。
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