研究課題/領域番号 |
19H04473
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
|
研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
勝見 英正 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (30434666)
|
研究分担者 |
山本 昌 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (00166779)
木村 寛之 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (50437240)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
|
キーワード | 薬学 / ドラッグデリバリーシステム / ターゲティング / 骨 / セラノスティクス / 骨転移 |
研究開始時の研究の概要 |
骨転移は難治性癌性疼痛等を伴い患者の QOL の低下及び死期を早めることから、その診断・治療法の開発が切望される。しかしながら、通常の診断薬や治療薬の骨移行性は不十分であるため、骨転移の高精度診断及び治療の実現は困難な状況にある。そこで本研究では、骨転移の高精度かつ効果的な画像診断・治療システムの開発を目指して、診断用のイメージング分子及び治療薬を効率よく骨転移部位に送達可能なハイブリッド型ナノ粒子を創製する。本研究では、独自の骨標的化技術に基づきイメージング分子と抗癌剤を同時に効率よく骨転移部位に送達可能な高分子ミセルを新たに開発し、骨転移の高精度診断・効率的治療法を世界に先駆けて構築する。
|
研究成果の概要 |
アスパラギン酸 (Asp) 修飾に基づく骨標的化技術に基づき、イメージング分子、治療用放射性核種及び抗癌剤を効率よく骨転移部位に送達可能なナノ粒子を創製することを目指した。Asp修飾分岐ポリマーの末端基に親水基と疎水基を結合することで、水中でナノ粒子化する両親媒性ポリマーを作製した。放射標識体を用いた体内動態評価やSPECT/CTによる臓器分布イメージングの結果、マウス静脈内投与後のAsp修飾ナノ粒子は骨へ選択的に移行することが示された。骨転移モデルマウスにおいて、抗癌剤搭載Asp修飾ナノ粒子または治療用放射性核種搭載Asp修飾ナノ粒子の投与により下肢骨における癌増殖が顕著に抑制された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨転移は難治性癌性疼痛等の骨関連事象を伴い患者の QOL の低下ひいては死期を早めることから、その診断・治療法の開発が切望される。本研究では、抗癌剤やイメージング用・治療用放射性核種などを効率良く骨へ送達可能な薬物ナノ粒子を開発することに成功した。これらの知見は骨転移診断・治療法の開発に対して有用な情報を提供するものであると考える。
|