研究課題/領域番号 |
19H04474
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
岩崎 泰彦 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (90280990)
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研究分担者 |
大高 晋之 関西大学, 先端科学技術推進機構, 特別任用助教 (30739561)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | ポリリン酸エステル / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 骨分化 / 骨リモデリング / 骨粗鬆症 / 標的指向性 / DDS / 生分解性ポリマー / 薬物輸送 / 骨治療 / プロドラッグ / 骨転移 / アルカリホスファターゼ / 細胞分化 / 血液適合性 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会における健全かつ持続的な社会活動の確保は我が国が取り組むべき最重要課題のひとつとして位置付けられている。そこで本研究では,骨に高い親和性を示すポリリン酸エステル(PPE)が骨系細胞の分化や機能におよぼす影響を生化学的手法によって明らかにすること,また,同ポリマーによる骨疾病モデル動物の健全化を試み,骨治療に資するポリマーの創出するこを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は,骨に高い親和性を示すポリリン酸エステル(PPE)が骨系細胞の分化や機能におよぼす影響を生化学的手法によって明らかにすること,また,同ポリマーによる骨疾病モデル動物の健全化を試み,骨治療に資するポリマーの創出を目的として実施した。研究期間において複数種のPPEの合成法を確立した。骨系細胞の分化に与える影響とPPEの影響を調査したところ,リン酸ジエステル結合を主鎖にもつPPEが骨芽細胞の分化を促進し,破骨細胞の分化を抑制することを明らかにした。さらに,骨粗鬆症モデルマウスにPPEを静脈注射することにより骨溶解が遅延されることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人口の高齢化にともない運動器の問題は顕在化する。そのため,運動器疾患治療に関わる研究開発の重要性は益々高まっている。現在,骨粗鬆症や骨転移の治療にはビスホスホネートを代表とした様々な治療薬が適用されている。しかし,これらの治療薬は骨溶解の遅延のみに効果が限定されるものや,使用期間に制限があるものに限られ,骨のリモデリングを正常化する新たな骨治療薬の創出が依然として望まれている。本研究は,骨の健全化に資するポリマー医薬の創出を目指し実施され,骨の形成を促進し,骨の溶解を遅延する二重機能を示すPPEの獲得に成功した。PPEには薬剤を搭載することも可能であり,様々な骨疾患治療への応用が期待される。
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