研究課題/領域番号 |
19H04479
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
舟山 眞人 東北大学, 医学系研究科, 教授 (40190128)
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研究分担者 |
本間 経康 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30282023)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | 溺死 / 死後CT画像 / 人工知能 / 診断補助 / 受信者動作特性曲線下面積 / 低体温症 / 法医解剖 / 死後画像 / 深層たたみ込みニューラルネットアーキテクチャ / 診断確率 / 死因診断 / 深層学習 / 交差検証 / 死後画像診断 / 交差検証法 / AI / 溺水 / 剖検 / 診断 / 畳込深層ニューラルネットワーク / 分割交差検証 / 受信者動作特性 / ROC 曲線下面積 / 死因 / 死後変化 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国における異状死体の解剖率の低さを補完するものとして死後画像撮影(Autopsy imaging:Ai)が提唱されている。しかしAi専任スタッフが常在している施設は殆ど無い。 医療の現場では人工知能(Artificial Intelligence: AI)の利用が今後飛躍的に進むと予想され、特に放射線診断学の分野では、放射線診断医の作業負担軽減とともに、誤診率低下への寄与が報告されている。法医施設でも、AIを利用することで診断効率の向上に繋がるものと期待できる。 本研究では死後単純CT画像の読影診断に、AIが果たして臨床診断に近い貢献ができるのか、その将来性を含めて検討するものである。
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研究成果の概要 |
死後CT画像での溺死診断をAIで行わせ性能評価を行った。試料は本学Aiセンターで撮影された153例の溺死体と160例の非溺死体である。1例あたりスライス厚1.0mm、30mm間隔で通常6レベル。1レベルにつき4枚、計24枚となる。AIのアーキテクチャには修正AlexNetを利用した。構成画像ごとの「溺死確率」を算出、最終判定は全画像の算術平均値を用いた(0.5以上を溺水)。性能評価には10個のクロスバリデーションごとに受信者動作特性曲線下面積(AUC)分析を実施した。その結果、算術平均値0.95が得られた。死後肺CT画像で溺死診断する際に、AIは有用かつ有力な補完検査であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
法医学において、死後のCT(Computed Tomography)は死因診断の補助手段として近年、普及している。しかし、読影経験の少ない法医病理医がCT画像上の微妙な違いを見分けることは困難である。また死後変化の進行にともない、死体のCT画像を読み慣れない放射線科医は、解釈に戸惑うことがある。ところで臨床放射線医学の分野では、深層学習を用いたコンピュータ支援診断が盛んになっており、医用画像の分類における深層学習の高い性能を示す論文が多く発表されている。従って、これらの技術を法医学分野の溺死診断に応用できれば、経験豊富な放射線技師に代わってCT画像の読影を支援することが期待される。
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