研究課題/領域番号 |
19H04507
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
|
研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
硯川 潤 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究室長 (50571577)
|
研究分担者 |
長谷 和徳 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (10357775)
近藤 知子 杏林大学, 保健学部, 教授 (90274084)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
|
キーワード | 電動車椅子 / 技能評価 / ライフログ / 慣性センサ / 移動支援機器 / 筋骨格モデル / ハンドル形電動車椅子 / 操作ログ / 安全性 / IoT / 適合 / 機械学習 / ハンドル型電動車椅子 / 操作負担 |
研究開始時の研究の概要 |
近年その安全性確保が問題となっているハンドル形電動車椅子(以下シニアカー)は,構造上の特性から操作負担の大きさが懸念されるが,その評価手法は確立されていない. 本研究では,筋骨格モデルによる操作負担推定を導入した走行センシング技術を開発し,身体と車体の相互作用を考慮した安全評価基盤を創成したい. 一般に筋骨格モデルによる身体負荷や姿勢安定性の推定には車体との全接触部に力覚センサが必要であるが,実用上現実的ではない. そこで,専門職への調査で抽出する要求仕様に準じた最低限のセンサ構成で,筋骨格モデルによる操作負担の推定を近似的に実現する手法を開発する.
|
研究成果の概要 |
本研究では,シニアカーの安全走行を支援するためのモニタリングシステム構築を目的として,操作負担定量化のためのシミュレーションモデル開発と,簡易に実装可能な操作状態の計測システムの開発を目的とした.搭乗者の筋骨格モデルとシニアカー車体モデルの連成解析により,操作時の関節トルクを推定する手法を構築した.操作時の筋電位計測結果と比較したところ相関を確認でき,低速走行時のハンドル反力増加による負担増も再現できた.また,シニアカー車体構造の幾何学モデルにもとづいて,慣性センサで計測した重力加速度からハンドル・アクセルレバー操作角度を推定する手法を開発した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,シニアカーは高齢者の自動車運転免許返納後の近距離移動支援手段として注目されている.一方で,法的には歩行者の扱いとなり,操作訓練や技能習得に関する規則が存在しないため,安全走行のための技術的な支援策が求められている.本研究で提案した操作負担シミュレーションモデルや操作状態推定手法は,このような安全促進に資する基盤的技術として,シニアカー利用現場で活用できる.特に,ユーザの操作行動を定量化できれば,客観的な技能評価指標として,従来の技能評価・訓練介入手法を大きく改善できる可能性がある.
|