研究課題/領域番号 |
19H04508
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
新妻 淳子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 運動機能系障害研究部, 研究員 (60360682)
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研究分担者 |
花房 昭彦 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (10547839)
小田 悠加 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助教 (30784508)
外山 滋 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 障害工学研究部, 研究室長 (50360681)
三ツ本 敦子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 義肢装具技術研究部, 義肢装具士 (50723780)
中山 剛 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 障害工学研究部, 研究室長 (90370874)
高嶋 孝倫 長野保健医療大学, 地域保健医療研究センター, 教授 (00425654)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 生体組織変形が及ぼす力の解析 / 柔らかく変形する臀部ダミー / 褥瘡 / 組織破壊のメカニズム / せん断力 / せん断力センサー / 褥瘡発生原因 / 皮膚、軟部組織、骨格を備えた、柔らかい臀部ダミー / 剪断力、応力を計測するセンサー / 応力解析用モデル / 人体破壊のメカニズム / 褥瘡リスク評価法の確立 / 柔らかい臀部ダミー / 生体組織変形 / 剪断応力 / 圧縮応力 / 柔かい臀部ダミー / 軟らかい臀部ダミー |
研究開始時の研究の概要 |
①臀部ダミーの皮膚、脂肪層、筋肉層、骨の境界面あるいは内部に荷重と剪断力を計測するセンサを留置する。 ②臀部ダミーを褥瘡発生が懸念されるような条件下におき、圧縮応力/剪断応力を定量化し、生体組織に生じる変形を計測する。 ③過酷な条件下に加えて、多様な介入物が関与した条件(クッションの有無と差異、座位姿勢の変化等)を設定し、圧縮応力/剪断応力を定量化し,生体組織に生じる変形を計測する。 以上の研究によって、圧縮応力やズレを生じる剪断力による、組織の変形が、内部からの褥瘡(特に重篤なポケット状褥瘡)発生原因ではないかを明らかにする。その成果を活かして、褥瘡の予防および軽癒に貢献できると考える。
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研究成果の概要 |
柔らかく変形する、人体サイズの臀部ダミーを構成する要素技術を確立した。ダミーに負荷するせん断荷重に対して、せん断力センサが正の応答が示すことを確認し、臀部ダミーによって、人体では行えない破壊にいたる再現実験が可能であることを示した。加えて、人体ダミーで、人体の模倣レベルをより高度化させるための様々な技術が得られた。 本研究によって、軟部組織の厚みを変える、軟部組織の硬さを変える等、諸条件の変化により、せん断力応答が異なること、応力負荷に対する変形の計測から組織内部に複雑な破壊の力が働くことが推測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
下肢機能、感覚機能が低下した車いすユーザは常に同じ姿勢になりがちであるため、褥瘡発生リスクを有している。褥瘡予防は不可欠であるが、その方法論の確立は未だ十分とはいえない。その理由の一つに、臀部が受ける圧縮応力や摩擦力(ズレ力)による破壊メカニズムの解析が不足していることがあげられる。人を対象として、破壊にいたる実験は出来ないため、人体を模倣した臀部ダミーを用いた解析が必要となる。 実際の脊損者の褥瘡好発部位は、軟部組織の減少、瘢痕組織による硬度の増加、筋肉組織の薄化がみられるが、この状態を再現した臀部ダミーを用いることで、組織破壊や、褥瘡の発生と重篤化を促す過程を解析することが可能となる。
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