研究課題/領域番号 |
19H05464
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
笠原 次郎 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (60312435)
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研究分担者 |
松尾 亜紀子 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (70276418)
船木 一幸 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (50311171)
中田 大将 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90571969)
内海 政春 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (60727634)
羽生 宏人 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (60353421)
松岡 健 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40710067)
川崎 央 静岡大学, 学術院工学領域, 准教授 (20802242)
平嶋 秀俊 崇城大学, 工学部, 講師 (80964486)
江口 光 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (30904552)
渡部 広吾輝 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20881238)
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研究期間 (年度) |
2019-04-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
625,170千円 (直接経費: 480,900千円、間接経費: 144,270千円)
2023年度: 82,680千円 (直接経費: 63,600千円、間接経費: 19,080千円)
2022年度: 85,150千円 (直接経費: 65,500千円、間接経費: 19,650千円)
2021年度: 148,980千円 (直接経費: 114,600千円、間接経費: 34,380千円)
2020年度: 112,190千円 (直接経費: 86,300千円、間接経費: 25,890千円)
2019年度: 196,170千円 (直接経費: 150,900千円、間接経費: 45,270千円)
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キーワード | デトネーション / 推進工学 / 航空宇宙工学 / 観測ロケット / 自律圧縮 |
研究開始時の研究の概要 |
デトネーション(極超音速)燃焼を用いた推進機構が航空宇宙工学分野に革新をもたらしている.本研究では,革新的な自律圧縮過程を有する多孔壁噴射器付直接冷却回転デトネーションエンジン及び,機体とエンジンの統合を実現するデトネーションユニットの研究を実施することによって,航空宇宙機の革新的高性能化と軽量化の原理を同時に解明する.また, 2023年には,観測ロケットの第3段にデトネーションエンジンを搭載してロケットとして世界最高性能の低軌道投入飛行プログラムの採択を目指す.
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研究成果の概要 |
圧縮性流体力学の常識を覆すスロートのないロケット燃焼機、液体の燃料酸化剤を用いた推進剤での回転デトネーション作動の物理解明を行った。秒速1500 m/sでの開閉するバルブの原理実証を行い、プレナムから燃焼器にかけてのデトネーションの伝播による管路の閉塞現象を解明し、圧力増加の限界を明らかにした。多孔冷却面構造のデトネーションエンジンの物理を解明し、超小型で冷却性能の高いデトネーションエンジンを明らかにした。観測ロケットS-520-31号機実験にて、システムの宇宙飛行実証に成功するとともに、S-520-34号機実験のフライトモデルを完成させ、2026年度以降の観測ロケット実験の採択につなげた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
デトネーション燃焼を利用すると、航空宇宙機の歴史はじまって以来の推進機の超軽量・超高性能化の実現を可能ならしめることができる。具体的には、デトネーションエンジンを用いることで、輸送コストを低下させ、再使用宇宙輸送系・軌道間輸送機系(OTV)・ロケット初段・2段等の実現が容易となる。本研究の成果によって、航空宇宙工学分野において1903年のライトフライヤー以来の原理的に高次元の高性能システムを出現させ、全く新しい航空宇宙分野の学術が切り拓かれる。本研究の成果は、航空宇宙工学の歴史を変え、またエンジンを含んだシステムの革新に資するものである。
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評価記号 |
事後評価所見 (区分)
A-: 研究領域の設定目的に照らして、概ね期待どおりの成果があったが、一部に遅れが認められた
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評価記号 |
中間評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められる
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