研究課題/領域番号 |
19H05620
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
大区分D
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
杉本 諭 東北大学, 工学研究科, 教授 (10171175)
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研究分担者 |
松浦 昌志 東北大学, 工学研究科, 講師 (00633942)
渡邉 雅人 公益財団法人電磁材料研究所, その他部局等, 研究員 (40249975)
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研究期間 (年度) |
2019-06-26 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
159,380千円 (直接経費: 122,600千円、間接経費: 36,780千円)
2023年度: 16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2022年度: 46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2021年度: 28,210千円 (直接経費: 21,700千円、間接経費: 6,510千円)
2020年度: 29,250千円 (直接経費: 22,500千円、間接経費: 6,750千円)
2019年度: 39,000千円 (直接経費: 30,000千円、間接経費: 9,000千円)
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キーワード | 電磁波吸収体 / 微粒子 / 透磁率 / 反射損失 / 伝送減衰率 / 二相分離組織 / 飽和磁化 / 保磁力 / 誘電率 / 電磁ノイズ抑制体 / 複合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,磁性ソフト相・ハード相を含み,その二相組織が制御されたモディファイドデュアルフェーズ磁性微粒子によって,次世代通信帯域で機能できる広帯域かつ薄型の電磁波吸収体の開発を目的とする。ハード磁性相にはハードフェライト微粉末,ソフト磁性相には水素プラズマ金属反応法などにて作製したFe合金系微粒子を用い,メカノフュージョン法などによって両相を複合化してモディファイド磁性微粒子とする。
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研究成果の概要 |
本研究では,高透磁率のソフト磁性相と高い異方性磁界のハード磁性相とのデュアルフェーズからなるモディファイド粉末を作製し,組織制御によってEarly 5G帯域で機能できる広帯域電磁波吸収体の開発を目的とした。メカニカル混合,スピノーダル分解,アモルファスからの微細結晶化,水素還元と窒化,粉末コーティング,エアロゾルデポジション,などの材料科学に基づくプロセス技術を駆使し,種々のモディファイト磁性微粒子からなる樹脂複合体を作製した。結果,-20dB以下の反射損失を示す周波数がEarly 5G帯域に存在し,十分な電磁波吸収能とノイズ抑制効果をも示したことから,優れた電磁波吸収体となることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は,デュアルフェーズを基とした材料複合化により,電磁波吸収体における特性向上の可能性を示唆した。中でもFe-Cr-Co系合金におけるスピノーダル分解と塑性加工の利用によって高性能が得られた結果は,世界初の研究となり,新たな材料開発の指針を示した。グラフェンと磁性粉末からなる複合膜における結果も,磁気損失のみで考えていた電磁波吸収特性の制御が,導電損失も含めた制御によって可能であることを示唆し,材料設計の多様化にも貢献した。一方,本研究で開発した種々の電磁波吸収体は,今後の高速通信社会におけるICTデバイスの動作安全性を担保し,安心安全の社会構築に大きく貢献するものと期待される。
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評価記号 |
事後評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの成果があった
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評価記号 |
中間評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められる
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