研究課題/領域番号 |
19H05628
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
大区分D
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
緑川 克美 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, センター長 (40166070)
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研究期間 (年度) |
2019-06-26 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
198,120千円 (直接経費: 152,400千円、間接経費: 45,720千円)
2023年度: 34,840千円 (直接経費: 26,800千円、間接経費: 8,040千円)
2022年度: 39,780千円 (直接経費: 30,600千円、間接経費: 9,180千円)
2021年度: 39,780千円 (直接経費: 30,600千円、間接経費: 9,180千円)
2020年度: 45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2019年度: 38,090千円 (直接経費: 29,300千円、間接経費: 8,790千円)
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キーワード | 量子エレクトロニクス / アト秒科学 / 超高速光科学 / レーザー工学 / 非線形光学 / 超高速光化学 |
研究開始時の研究の概要 |
物質中の電子の動きを捉えることができるアト秒パルスレーザーは、物理学、化学、生物・医科学等の基礎科学分野のみならず、超高速電子デバイス等ならびに高性能触媒や人工光合成等の化学・材料等の産業分野においても必須のツールとなるとものと期待されているが、未だに利用できる波長域は、光子エネルギーにして100eV以下の極端紫外(XUV)領域に制限されており、今、その波長域の拡大が切望されている。本課題では、独自に開発した高エネルギー中赤外レーザー光源とルーズフォーカス法を用いることにより、その波長域をサブkeV領域にまで拡張するともに偏光制御を含めた新たな利用法を開拓し、アト秒科学の新たな展開を図る。
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研究成果の概要 |
独自に開発したDC-OPAによる高エネルギー中赤外パルスを2サイクルにまで圧縮し、これとルーズフォーカスによる位相整合を組み合わせることにより、水の窓領域においてアト秒高次高調波を高出力で発生することに成功した。さらに、マルチサイクルの3波長レーザーで構成される光シンセサイザーによりほぼシングルサイクルの高調波駆動電場を実現し、GW級の単一アト秒パルスを高効率で発生するとともに、アト秒ストリーキング法によりそのパルス波形を計測することにも成功した。また、その応用を見据えて、新しい円偏光パルスの発生法やアト秒過渡吸収シミュレーターを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質中の電子の動きを捉えることができるアト秒パルスレーザーは、物理学、化学、生物・医科学等の基礎科学分野のみならず、超高速電子デバイス等ならびに高性能触媒や人工光合成等の化学・材料等の産業分野においても必須のツールとなるとものと期待されている。本課題の成果は、このアト秒パルスの利用波長域を水の窓領域までに拡張し生命科学や材料・物性科学の進展に大きく貢献するものである。また、その強度を100倍以上に増強しアト秒領域の非線形光学という新領域への道筋を示した。
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評価記号 |
事後評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの成果があった
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評価記号 |
中間評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められる
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