研究課題/領域番号 |
19H05634
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
大区分E
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺西 利治 京都大学, 化学研究所, 教授 (50262598)
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研究期間 (年度) |
2019-06-26 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
201,630千円 (直接経費: 155,100千円、間接経費: 46,530千円)
2023年度: 25,090千円 (直接経費: 19,300千円、間接経費: 5,790千円)
2022年度: 31,850千円 (直接経費: 24,500千円、間接経費: 7,350千円)
2021年度: 31,850千円 (直接経費: 24,500千円、間接経費: 7,350千円)
2020年度: 32,370千円 (直接経費: 24,900千円、間接経費: 7,470千円)
2019年度: 80,470千円 (直接経費: 61,900千円、間接経費: 18,570千円)
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キーワード | ナノ材料 / 元素置換 / 金属化合物 / 合金 / イオン結晶 / 電子構造 / 触媒 / ナノ結晶相 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、電子構造で決定される希少貴金属の優れた物性や触媒能を凌駕する新奇無機ナノ粒子群の合成法と新奇機能を開拓する。具体的には、①低周期dブロック金属元素とpブロック元素との化合物形成ならびにpブロック元素との元素置換により、電子構造を変調した新奇な金属化合物・合金ナノ粒子群を創製する。さらに、②ヘビードープ半導体ナノ粒子の元素置換により、結晶構造・電子構造を部分的に変調し、全近赤外領域を網羅する光エネルギー変換材料を創製する。これら新奇無機ナノ粒子群の新たな物性・固体触媒特性探索を徹底的に行い、「基底電子構造変調」という新しい概念に根ざした物質科学『ナノ元素置換科学』を開拓する。
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研究成果の概要 |
dブロック金属ナノ粒子へpブロック元素を導入したナノ粒子群のガルバニック置換反応による合金ナノ粒子群の合および、可視プラズモン特性の発現に成功した。また、元素間相溶性を利用することで、前例のないZ3型構造合金ナノ粒子が合成できた。一方、イオン結晶ナノ粒子のカチオン交換反応において、Cu2-xSeナノ粒子とNi(II)のカチオン交換により、アニオン副格子が保持された準安定相スピネル型Ni3Se4ナノ粒子とCu2-xSe/Ni3Se4ヘテロ構造ナノ粒子の合成に成功した。さらに、六方晶系Cu1.8Sナノ粒子のカチオン交換反応において、生成ナノ粒子の結晶構造決定因子を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
11族元素を含まない合金ナノ粒子において、可視プラズモン特性を示すことを実証し、その原理を解明した。また、特定の元素間相溶性を考慮することで、前例のない合金構造を安定化することを実証し、未踏合金結晶構造群の合成指針を示すことができた。一方、イオン結晶ナノ粒子のカチオン交換反応において、熱力学的準安定相を安定化することができることを実証したのみならず、カチオン交換後のナノ粒子の結晶構造決定因子を明らかにした。これらの材料は、新たな可視プラズモン材料や各種触媒(水分解触媒、酸素還元触媒など)として高いポテンシャルを有していることを示した。
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評価記号 |
事後評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの成果があった
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評価記号 |
中間評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められる
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