研究課題/領域番号 |
19H05648
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
大区分G
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
遠藤 玉夫 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, シニアフェロー (30168827)
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研究分担者 |
田村 純一 鳥取大学, 農学部, 教授 (30221401)
加藤 龍一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 准教授 (50240833)
山口 芳樹 東北医科薬科大学, 薬学部, 教授 (90323451)
小林 千浩 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (90324780)
永森 收志 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90467572)
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研究期間 (年度) |
2019-06-26 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
175,500千円 (直接経費: 135,000千円、間接経費: 40,500千円)
2023年度: 30,550千円 (直接経費: 23,500千円、間接経費: 7,050千円)
2022年度: 30,550千円 (直接経費: 23,500千円、間接経費: 7,050千円)
2021年度: 33,410千円 (直接経費: 25,700千円、間接経費: 7,710千円)
2020年度: 37,180千円 (直接経費: 28,600千円、間接経費: 8,580千円)
2019年度: 43,810千円 (直接経費: 33,700千円、間接経費: 10,110千円)
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キーワード | 糖鎖 / 糖アルコール / 筋ジストロフィー |
研究開始時の研究の概要 |
代表者らは、糖アルコールリン酸(リビトールリン酸)が翻訳後修飾に関わることを哺乳類で初めて発見し、その修飾に関わる酵素を同定した。リビトールリン酸修飾の異常は筋ジストロフィーや滑脳症など重篤な疾患の原因となる。リビトールリン酸は代表者らが世界に先駆けて発見した新奇の翻訳後修飾体であり、生物学的意義の解明が急がれる。本研究ではリビトールリン酸修飾の、①物理化学的特性、②構造解析による修飾分子基盤、③生合成経路、④新規標的分子の同定、⑤生物学的意義、を解明する。本計画により、リビトールリン酸修飾の意義が明らかになり、翻訳後修飾の学術的理解が深まることに加えて、疾患克服に向けた基礎的知見が得られる。
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研究成果の概要 |
リビトールリン酸(RboP)は、哺乳類では新たなタンパク質の翻訳後修飾体として代表者らが発見した。RboP修飾の異常は先天性筋ジストロフー症など重篤な疾患の原因となるが、その代謝経路や機能などの多くは未解明であった。本研究はRboP修飾の生物学的意義の確立を目的として実施し、RboPおよびマトリグリカンを含む糖鎖の有機合成法の開発とNMR・分子動力学計算による物理化学的性質の解明、RboP修飾に関わる糖転移酵素FKRPとPOMGNT2の構造の原子レベルでの決定、RboP代謝経路の解明、骨格筋特異的ISPD欠損(RboP糖鎖欠損)マウスを用いたRboP修飾の生理機能の解明、に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、生化学・生物学研究基盤に有機化学や構造生物学からのアプローチも加えた分野横断的な専門家の連携により、哺乳類における新たな翻訳後修飾体であるRboPの生物学的意義を統合的・多階層的に明らかにすることができた。また、本研究により開発された糖鎖の合成法や解析技術、生合成や代謝機構に関する新たな知見は、翻訳後修飾の学術的理解を深化させ、基礎生物学分野の発展に広く寄与する。さらに、先天性筋ジストロフィー症という難病の克服に向けた基礎的知見を得たことで、詳細な病態解明や治療法開発などへ道筋をつけ、今後医療への貢献も期待できる。
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評価記号 |
事後評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの成果があった
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評価記号 |
中間評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められる
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