• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

温度刺激が骨格筋の運動に対する応答に及ぼす影響:カルシウムイオン動態に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 19J00089
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分59010:リハビリテーション科学関連
研究機関電気通信大学

研究代表者

高木 領  電気通信大学, 情報理工学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードカルシウムイオン / アイシング / 骨格筋 / 温度 / 損傷 / 適応 / リアノジン受容体 / イメージング / in vivo / 収縮 / 運動 / カルシウム / 伸張性収縮
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、温める・冷やすといった温度刺激が骨格筋の運動に対する応答(損傷、肥大や萎縮)に及ぼす影響を明らかにすることである。骨格筋の損傷後にはアイシングを施すということは臨床において広く浸透している。しかし、アイシングが損傷筋に及ぼす影響は十分に解明されていない。温める・冷やすという処置は簡便な方法であるが、その温度刺激が組織に及ぼす影響は大きく、処置を誤ると症状の悪化など思わぬ結果をもたらす危険性がある。本研究では、この温度刺激が骨格筋の運動に対する応答に及ぼす影響を細胞内の情報伝達において非常に重要なカルシウムイオン動態に着目して明らかにする。

研究実績の概要

アイシングは骨格筋損傷後の応急処置として伝統的に行われている. しかし, その是非は今でも議論されている. 今回, 温度低下が骨格筋損傷に及ぼす影響の基礎知見を得るために, 受入研究室が先駆けて発展させているin vivoバイオイメージング手法により筋損傷における重要制御因子である細胞内カルシウムイオン濃度動態を生体内環境でリアルタイムに調べた.伸張性収縮による筋損傷モデルでは, 収縮直後に部位特異的な細胞内カルシウムイオン濃度上昇部位が生じ, 時間経過とともに線維内を伝播, または新たに発生することが明らかとなった. 温度介入では, 対照温度を30℃として, 20℃または10℃と温度を低下させた際の濃度上昇部位の拡大を定量化した. その結果, 30℃と比較して10℃で濃度上昇部位の拡大が有意に増加することが明らかとなった. また温度低下に伴う濃度上昇部位の拡大促進は, 10℃から30℃へと再温することで可逆性の動態応答を示した. そこでカルシウム関連因子としてリアノジン受容体に着目し, その阻害実験を行った. リアノジン受容体阻害により温度低下による拡大促進は消失し, さらに伸張性収縮誘発性の濃度上昇部位も消失した. アイシングが筋損傷に及ぼす影響について, 明らかとなった細胞内カルシウムイオン濃度動態への影響が実際に筋機能や筋線維の形態変化にまで影響を及ぼすかどうかを検証した. 損傷後の筋発揮力は, 常温水の袋を当てた対照群と氷水の袋を当てたアイシング群ともに損傷1日後より2日後で一層低下したが, 平均してアイシングにより筋機能低下は悪化した. 筋線維像においても, アイシングにより筋線維の変性は増加した.これらの結果は, 運動誘発性筋損傷モデルのアイシングの是非を問うものであり, 温度低下が損傷応答に及ぼす影響に関する重要な基礎知見となる.

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2021 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] In vivo cooling‐induced intracellular Ca <sup>2+</sup> elevation and tension in rat skeletal muscle2021

    • 著者名/発表者名
      Takagi Ryo、Tabuchi Ayaka、Poole David C.、Kano Yutaka
    • 雑誌名

      Physiological Reports

      巻: 9 号: 13

    • DOI

      10.14814/phy2.14921

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] In vivo Ca2+ dynamics during cooling after eccentric contractions in rat skeletal muscle.2021

    • 著者名/発表者名
      Takagi R, Tabuchi A, Asamura T, Hirayama S, Ikegami R, Tanaka Y, Hoshino D, Poole DC, Kano Y.
    • 雑誌名

      Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol.

      巻: 320(2) 号: 2 ページ: R129-R137

    • DOI

      10.1152/ajpregu.00253.2020

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] ラット骨格筋における冷却誘発性カルシウム動態の生体内イメージング2021

    • 著者名/発表者名
      高木領, 田渕絢香, 狩野豊.
    • 学会等名
      第76回日本体力医学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 伸張性収縮後のアイシングが筋線維内カルシウムイオン濃度と骨格筋機能に及ぼす影響2020

    • 著者名/発表者名
      高木領, 狩野豊
    • 学会等名
      第75回日本体力医学会大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] ラット骨格筋の安静時における温度低下は細胞内カルシウムイオン濃度を低下させる2019

    • 著者名/発表者名
      高木領, 池上諒, 田渕絢香, 田中嘉法, 狩野豊
    • 学会等名
      第74回日本体力医学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] ラット骨格筋の温度低下が細胞内カルシウムイオン濃度に及ぼす影響2019

    • 著者名/発表者名
      高木領, 池上諒, 田渕絢香, 田中嘉法, 狩野豊
    • 学会等名
      第24回日本基礎理学療法学会学術大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [備考] 電気通信大学 狩野研究室 Kano Lab.

    • URL

      http://www.ecc.es.uec.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

URL: 

公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi