研究課題/領域番号 |
19J00314
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
杉山 美耶子 青山学院大学, 文学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 奉納像 / 奇跡像 / 説教とイメージ / イメージの複製と伝播 / 巡礼 / 辻荘一・三浦アンナ記念学術奨励金 / 美術史学会全国大会 / シモン・ベーニング / 神聖空間 / Oud Holland / 鹿島美術財団出版助成 / 日本ベルギー学会 / 巡礼地 / 贖宥 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、初期ネーデルラント美術が隆盛した15世紀から16世紀前半において制作された奉納像=ヴォーティブ・イメージの特徴と機能を総合的に検証するものである。 近年、世俗信仰や宗教的実践において視覚表象が果たした様々な役割に着目した機能論的研究は隆盛しつつある。ヴォーティブ・イメージはイメージの機能を考える上で極めて示唆に富む観点であるにも関わらず、中世末期ネーデルラントにおける当該事項に関する体系的な検証は未だ実施されてはいない。以上の問題意識から、本研究では15・16世紀前半のネーデルラントにおいて制作されたヴォーティブ・イメージの特徴・制作背景・役割に関する総合的研究を行う。
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研究実績の概要 |
2021年度も感染症拡大にともなう世界的影響のため、海外調査を実施できなかったものの、文献資料精査と執筆に集中して取り組むことができた。4月は『聖性の物質性』(三元社)に寄稿するためネーデルラントにおける奉納像と奇跡像に関する論考を執筆した(「中近世ネーデルラントにおける奇跡像と奉納像」、2022年4月刊行)。5月は西洋中世学会全国大会にて口頭発表を行い、ヤン・ファン・エイクと工房作《磔刑》《最後の審判》二連画に表された骸骨の翼部にみとめられる銘文について、その典拠と解釈について新知見を提示した。本発表の成果は、2021年12月にMDPIのArtsより、オンライン欧論文として刊行された(Jan van Eyck’s New York Diptych: A New Reading on the Skeleton of the Great Chasm)。6月にはBrepols Publishersより単著Images and Indulgences in Early Netherlandish Paintingが刊行され、世界的に高評価を得た。また、同出版社刊行のThe Medieval Low Countriesの第8巻に、Van Eyck: an Optical Revolutionに関する書評を寄稿した(2022年3月刊行)。12月には共著『天国と地獄、あるいは至福と奈落 ネーデルラント美術の光と闇』(ありな書房)が刊行され、国内の書評においても高い評価を得た。奉納像研究に従事し、邦語・欧論文を複数執筆した一方、来年度以降の研究資金やポジションへの応募も並行して行い、2022年4月より名古屋大学高等研究院の特任助教に就任予定である。本年度まで取り組んでいた奉納像研究の成果を今後の研究に活かし、最終的には一冊の単著として刊行することを目指している。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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