研究課題/領域番号 |
19J00334
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 名古屋大学 (2020) 東北大学 (2019) |
研究代表者 |
藤原 和将 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 分数階微分作用素 / 連鎖律 / Sobolev空間 / Triebel-Lizorkin空間 / 分数階の微分作用素 / ライプニッツ則 / 初期値問題 / 可解性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、絶対値冪乗型の非線型項を伴う偏微分発展方程式に対する、解の自己崩壊現象の解明である。先ず、非局所作用素を伴う構造消散型波動方程式の自己崩壊現象の解析を通して、非局所な主要部に因る爆発解の挙動への影響を解明する。次に、臨界尺度に於けるシュレディンガー方程式の爆発解を先験的評価によって直接記述する。最後に、消散型波動方程式の爆発解の爆発率を検討する。本研究では、爆発解の爆発率を検討する事で、非線型効果に因る解の性質の擾乱を理解する。
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研究実績の概要 |
令和2年度の研究では、Sobolev の意味での分数階微分作用素の連鎖律を主に検討した。令和2年度の研究目標は、分数階微分作用素を伴う方程式に対する尺度臨界に於ける時間大域可解性の解明であった。その為には、分数階微分作用素に対しる積の微分法則(連鎖律)に就いて検討し、古典的な積の微分法則に対応する評価が得られる様な特殊な試験関数を模索する必要があった。特に、平成31年度の M. D’Abbicco教授との共同研究で得られた試験関数では不充分であり、より詳細に積の微分法則に就いて検討する必要があった。これまでの分数階微分作用素の積の微分法則に関する研究では、二つの関数の積に注目した評価が主に研究されており、本研究で必要とされる連鎖律の研究はあまり行われていなかった。更に、分数階微分作用素の連鎖律の評価に関する評価は、分数階微分作用素と古典的な微分作用素との関係を結び付けやすい Besov 空間に於ける評価が研究されている。然し、Besov の意味での分数階微分作用素の連鎖律の評価は、通常の Sobolev の意味での分数階微分作用素を各点で評価する為には使用できない。 令和2年度の研究により、一般の関数の冪乗に対する分数階微分作用素の連鎖律の評価を得た。この評価の特色は、分数階微分作用素と古典的な微分作用素を結び付ける Besov ノルムの差分表現の形を、関数の各二進分解に見出した事である。加えて、偏微分方程式の解析に重要な二つの関数の冪乗の差に対する連鎖律の評価も導出した。この評価により、補助空間として不自然なBesov 空間や Lebesuge 空間が用いられていた既存の議論を、自然な Sobolev の枠組みで統一した形に書き換える事が可能となった。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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