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神経配線のレベルにおける雌雄差の形成メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 19J00403
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分46020:神経形態学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

稲田 健吾  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードオキシトシン細胞 / 養育行動 / トランスシナプス標識法 / オキシトシン / 視床下部
研究開始時の研究の概要

動物の脳には性差があり、その形成には発達期のホルモン分泌が重要である。発達期のホルモン分泌と脳の性差形成の関係性を理解するため、本研究ではマウスをモデル動物として成熟個体の脳の雌雄差について神経配線レベルで精緻な解析を行う。また発達期のホルモン分泌が影響を与える神経配線の解析を、人為的にホルモン環境異常を起こした個体を用いて行う。本研究により、脳の雌雄差について、神経細胞数の多寡や脳領域の大きさを論じた先行研究のレベルを大きく超えた知見を得ることができ、また発達期におけるホルモン分泌が脳の性差形成に与える影響についても基礎的な知見を得ることができると考えられる。

研究実績の概要

本申請課題ではマウスをモデルとして、雌雄の脳で差異のみられる部位を神経配線レベルで同定することを目的とした。特に身体の生理的な面を司る視床下部を対象とした。神経配線の可視化にはトランスシナプス標識法を用いた。本申請課題では行動学的に雌雄差が見られる現象として、仔マウスへの反応に注目した。自分のホームケージ内に仔が置かれると、交尾未経験のメスは概して仔を無視するが、交尾未経験のオスはそれらの仔に対して致死的な攻撃行動を行う。一方メスと交尾をして父親になったオスに対して同じテストを行うと、一転して仔に対して母親と同様に保護し養育するような行動をとる。つまり交尾から出産までの過程において、オスの脳内では仔に対する親和性を向上させるような劇的な変化が起きていると考えられる。また行動学的な視座から見る限りでは、オスの脳内変化はメスにおける変化よりも大きいことが予想される。申請者らの実験により、メスにおいて養育行動発現に重要であるとされている室傍核オキシトシン細胞は、オスでも養育行動発現に重要であることが分かった。そこでオキシトシン細胞のシナプス前細胞を網羅的に可視化し、雌雄で比較解析を行った。すると行動学的な結果と異なり、シナプス前細胞のパターンに明瞭な雌雄差は見られないことが分かった。この結果は交尾未経験な状態では仔への反応はオキシトシン細胞以外が担っている、あるいはオキシトシン細胞への神経配線が同じでもその情報の流れは異なっている可能性が指摘できる。次に交尾未経験オスと父親の、オキシトシン細胞への入力パターンを比較解析した。結果としては特に内側視索前野と外側視床下部からの入力が、父親において顕著に増えていることが分かった。このうち外側視床下部からの入力の方が、増え幅が大きいことがわかった。これは父親になる過程で神経回路に構造的な変化が起きていることをとらえた初の結果である。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] オキシトシン細胞はオスの養育行動を促進する2020

    • 著者名/発表者名
      稲田健吾
    • 学会等名
      第43回日本神経科学大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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