研究課題/領域番号 |
19J00410
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
|
研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
池田 達郎 基礎生物学研究所, 生殖細胞研究部門, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | マウス / 始原生殖細胞 / 精子幹細胞 / 次世代 / 細胞系譜 / クローン / バーコード / クローン拡大 / トランスクリプトーム / 生殖細胞 / 発生 |
研究開始時の研究の概要 |
雄マウス胎児の始原生殖細胞(PGC)は発生過程で数万個まで増殖する。これらのPGCの一部から成体の精子産生を支える幹細胞が作られるが、具体的に何割のPGCから幹細胞が作られるのかは不明である。 本研究ではPGCがさらに分裂して生じた子孫細胞が幹細胞を作り出す過程を単一細胞の解像度で追跡する。個々のPGCのDNAにそれぞれ異なる標識(バーコード)を導入し、成体の幹細胞に受け継がれたバーコードを解析して、幹細胞を作り出すPGCの割合と、各PGC由来の幹細胞数の不均一性を明らかにする。さらに、幹細胞を多数作り出すPGCの特性を、細胞のバーコードと遺伝子活性を同時に計測することで見出す。
|
研究実績の概要 |
2020年度末に実施したSequelシーケンシングのデータ解析から、次の2点を示唆する結果が得られた。(1)初期の数十個の始原生殖細胞(PGCs)、および精巣に入った数千個のPGCsをバーコード標識して追跡した場合、個々のPGCに由来する子孫細胞(PGCクローン)の種類数は胎仔から成体まで大きく変化しない。したがって、先行研究で提唱されていた大規模なクローンの削減は生じておらず、系譜の多様性が成体まで維持されている。(2)初期のPGCsに由来するクローンは胎仔期に不均一に拡大し、生じた個々のPGCクローンの相対頻度(PGCクローンサイズ)の不均一性は成体まで継続して保持される。 また、初期PGCsをバーコーディングし性成熟した雄を複数の雌と交配して、産仔に現れるバーコードを測定する実験を2020年度から継続していた。雄が一年齢に達するまで産仔を得たのち、父親の精巣を取得して精子幹細胞およびバルク精巣細胞に含まれるバーコードをSequelシーケンシングした。父親精巣と仔のバーコードを比較した結果、次の結果が得られた。(1)精巣に含まれるバーコードのうち1/2~1/3が仔に現れた。(2)PGCクローンサイズは、精子幹細胞、バルク精巣(主に精子)、および産仔の間で非常に強く相関した。この結果は、(1)多様なPGCクローンに由来する仔が生じる一方で、(2)精子幹細胞で高い占有を示すPGCクローンは比例的に多数の精子を産生し、結果として多数の次世代の仔に寄与する、ことを強く示唆している。 以上のバーコードデータの数理的評価に必要な、胎仔精巣中のPGC数を画像解析で定量する実験系も、共同研究により完成し測定を開始している。 他方で、当初計画していたバーコードと遺伝子発現のシングルセル同時測定は、マウスおよび機器の搬入の遅れから条件検討のみ達成できた。遠からずクローンと相関する遺伝子発現を探索できるに違いない。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|