• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

正確なタイミングで排卵を起こす神経機構の解明:魚類の新規排卵誘導剤の開発に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 19J00450
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分40040:水圏生命科学関連
研究機関東京大学

研究代表者

池上 花奈  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードHPG軸 / 排卵 / エストロジェン / 生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン / GnRHニューロン / 高頻度発火 / LHサージ / Ca2+イメージング / GnRH1ニューロン / 電気生理学
研究開始時の研究の概要

本研究では、性周期に応じてGnRH1ニューロンの神経活動とサージ状LH分泌の関係性を解明し、GnRH1ニューロンの神経活動を制御している生理活性物質の同定を行う。メダカとマミチョグを用い、神経性理学的実験(電気生理学実験)、in vivo Caイメージング、血中ホルモン測定、組織学的解析を実施することで、GnRH1ニューロンの神経活動を制御する未知の生理活性物質が、性周期に応じてGnRH1ニューロンの神経活動を高め、その結果、脳下垂体からのサージ状のLH分泌を起こすことで、適切なタイミングに排卵を起こす機構を明らかにする。

研究実績の概要

脊椎動物において生殖機能を制御する普遍的な最終共通経路として知られる生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)ニューロンは、黄体形成ホルモン(LH)細胞に作用することでLH分泌を促進する。排卵の誘起にはGnRHとそれに続くLHの一過性大量分泌(GnRH/LHサージ)が必要と考えられているが、成熟メスにおいてサージが正確なタイミングで発生する機構は不明である。本課題では、真骨魚類であるメダカを用いて、GnRH/LHサージの誘起に必要な視索前野GnRH(GnRH1)ニューロンに関する以下の知見を得た。
gnrh1:EGFP 成熟メスメダカを用い、GnRH1 ニューロンの神経活動解析を実施した。その結果、非繁殖期に比べ繁殖期では、6Hz以上の高頻度神経活動を示すGnRH1 ニューロンの割合が高いことがわかった。また、成熟メスメダカのGnRH1 ニューロンの神経活動が、卵巣除去により低下し、エストロジェンを給餌投与すると回復することが明らかとなった。以上より、成熟メスメダカにおいて卵巣由来のエストロジェンによりGnRH1 ニューロンの神経活動が昂進することが明らかとなった。このことから、エストロジェンが卵胞発育したことを脳に伝えるシグナルとして機能し、その結果、GnRH/LH サージが起こることが示唆された。また、この卵巣由来エストロジェンによる昂進作用が、朝ではみられず、夕方のみでみられたことから、正確なタイミングでGnRHサージが生じるためには、時間を伝える何らかのシグナルも必要であることが示唆された。さらに、in situハイブリダイゼーション法により、ほとんどのGnRH1ニューロンにエストロジェン受容体のひとつであるEsr2aが発現していたことから、少なくともEsr2aがエストロジェンによるGnRH1ニューロンの神経活動昂進作用に関与している可能性が示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Estrogen upregulates the firing activity of hypothalamic gonadotropin-releasing hormone (GnRH1) neurons in the evening in female medaka.2022

    • 著者名/発表者名
      Ikegami, K., Kajihara, S., Umatani, C., Nakajo, M., Kanda, S., and Oka, Y.
    • 雑誌名

      Journal of Neuroendocrinology

      巻: 34 号: 4

    • DOI

      10.1111/jne.13101

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 真骨魚類において排卵を誘起する視索前野GnRHニューロンの神経活動昂進メカニズム2022

    • 著者名/発表者名
      池上花奈、梶原聖、馬谷千恵、中城光琴、神田真司、岡良隆
    • 学会等名
      日本比較内分泌学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] メダカを用いたエストロジェンによるGnRH1ニューロン制御機構の神経生理学的解析2020

    • 著者名/発表者名
      梶原聖、池上花奈、馬谷千恵、中城美琴、神田真司、岡良隆
    • 学会等名
      日本動物学会第91回大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] メダカを用いた排卵に重要なGnRHニューロンの高頻度発火発生機構の解析2019

    • 著者名/発表者名
      池上花奈、馬谷千恵、岡良隆
    • 学会等名
      日本動物学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

URL: 

公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi