研究課題/領域番号 |
19J00458
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小野田 実真 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(CPD)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ボトルブラシポリマー / 高分子ゲル / エラストマー / 分岐高分子 / 異方性材料 / グラフト高分子 / 精密重合 / 刺激応答性高分子 |
研究開始時の研究の概要 |
特殊な構造を持つ高分子・ボトルブラシポリマー(BBP)の特異な性質を利用し、新たな機能・構造を持つ高分子ゲルを創製する。総じて、「BBPゲル」という新たな研究領域の開拓を目指す。従来の常識を覆すゲル構造の実現により、他分野展開可能な新規材料の創製が期待される。なお、BBPの国内研究は極めて少ない。そこで、本研究の一部は、BBPに関するノウハウを有するMacfarlane研究室(MIT)との共同研究として実施する。合成プロトコルや基本的な評価を行った後にはMacfarlane研との共同研究体制も継続しつつ、受け入れ研究室である竹岡研(名古屋大)で機能材料への展開を目指す。
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研究実績の概要 |
特殊構造高分子であるボトルブラシポリマーは、無数の高分子側鎖が高密度でグラフトされているため、溶液中でエンタングルメントすることなく振る舞う上、高分子側鎖に様々な官能基を導入することができる。この性質をうまく使うことでこれまでにない新規ハイドロゲルの創製が可能になると考え研究を実施してきた。 当該年度においては、まず(1)ボトルブラシポリマーハイドロゲルの基本物性について報告し、力学強度に優れたハイドロゲルのビルディングブロックとして有用であることを示した(Chem. Mater. 2021, 33, 14, 5748-5756.)。次に、(2)その伸長した側鎖からなる性質として、ハイドロゲルは非膨潤性に優れる上、ボトルブラシポリマーを用いると四分岐高分子などと比べ100倍以上も早いゲル化速度を示すことを明らかにした(Adv. Sci. 2021, 8, 16, 2100968)。更に、(3)ボトルブラシポリマーを錯形成架橋して得られる自己修復性エラストマーはネットワークの組み換えの速度論において特徴があり、室温自己修復といった機能を実現するための重要な礎となることを報告した(Soft Matter, 2022, 18, 3644.)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当該年度においては、三本の論文発表に繋がり、ボトルブラシポリマーの基本物性について重要な知見が確立されてきている。特に、非膨潤性・高速なゲル化・効率の良いネットワークの組み換えといった性質は当初想定していなかった機能展開であり、当初の計画以上の進展が見られている。
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今後の研究の推進方策 |
ボトルブラシポリマー末端に生体材料由来の架橋性ユニットを組み込むことで、新たな架橋方式によるハイドロゲルの創製を試みる。また、これまでは側鎖末端に官能基を組み込んだ機能創製のみを展開していたが、刺激応答性高分子からなるボトルブラシポリマーも創製することにより、ハイドロゲルの動的な挙動の特徴についても追及する。
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