研究課題/領域番号 |
19J00793
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
坂本 達也 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 国立研究開発法人水産研究・教育機構 水産資源研究所(横浜), 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マイワシ / 耳石 / 水晶体 / 安定同位体比 / 回遊 / 次世代シーケンサー / 酸素安定同位体比 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
日本海側および太平洋側に生息するマイワシの生物量は激しく変動し、その変動は主に環境変動により駆動されると考えられてきたが、具体的なメカニズムは未解明である。日本海側のマイワシ生物量の変動は、太平洋側のそれと比べて、数年遅れだがよく類似したパターンを示すことが知られている。この現象が環境変動の影響で起きているならば、マイワシの生物量変動に重要な要因は日本海と太平洋で連動している必要がある。そこで本研究では、このパターンが類似する理由を、遺伝子分析、物理環境場の解析、耳石の酸素安定同位体比分析等、様々な技術用いて検討することで、マイワシ生物量に重要な影響を与える環境要因を特定することを目指す。
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研究実績の概要 |
日本海・東シナ海に分布するマイワシ対馬暖流系群の季節的な回遊経路に関する知見は限られているが、春季に日本海・東シナ海沿岸域で広く産卵場が形成され、夏・秋季に見られる日本沿岸域で成育した稚魚が、同系群の主な新規加入群となると仮定されている。本研究ではこの仮説を、経験した水温を指標する耳石の酸素安定同位体比(δ18O)と、分布した海域の一次生産構造に応じて変化する水晶体の炭素・窒素安定同位体比(δ13C、δ15N)とをマーカーとして用いることで検証した。まず2010年から2016年にかけて、長崎・鳥取・富山県周辺の3海域で夏~秋に採集された0歳魚と、冬~春に採集された1歳魚の耳石について行われたδ18O分析の結果を整理した。その結果、3海域の0歳魚と九州近海の1歳魚の大半が、春から夏にかけて耳石δ18Oの顕著な減少傾向を示しており、これは日本沿岸海域の季節的な昇温を反映したものと考えられた(沿岸群)。一方で、多くの鳥取・富山県周辺の1歳魚ではわずかな耳石δ18Oの減少あるいは増加傾向を示した。これらは日本沿岸域とは異なる、より寒冷な海域で成育し、沿岸域へ回遊してきた群であると考えられた(回遊群)。次に、2012年から2021年にかけて、日本近海から広く採集された0歳魚と1+歳魚の水晶体中心部の安定同位体比分析結果を整理した。0歳魚については明瞭な海域差が存在し、黒潮-親潮移行域および千島列島沖ではδ15Nが顕著に低く、日本海・東シナ海沿岸域ではδ15Nが高い傾向にあった。一方1+歳魚については、東シナ海、高知県周辺では高いδ15Nを示したのに対し、日本海および関東周辺~東北沿岸の多くの個体では、黒潮-親潮移行域および千島列島沖の0歳魚同様の低いδ15Nを示した。これらの整理から、日本沿岸域で成育した稚魚だけでなく、太平洋海域からの回遊群が対馬暖流系群に含まれていると考えられた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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