研究課題/領域番号 |
19J00893
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松崎 元紀 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 特別研究員(PD) (90817040)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ジスルフィド結合 / 小胞体 / IRE1 / PDIファミリー / 小胞体ストレス応答 |
研究開始時の研究の概要 |
真核細胞の小胞体は、生体内で働くタンパク質の中でも比較的複雑な膜タンパク質や分泌タンパク質が形作られ、様々な酵素によって適切に加工されていく場所である。これらの過程は巧妙に制御されているものの、ときに失敗作の異常なタンパク質を生じさせてしまう。小胞体ストレスセンサーは、異常なタンパク質を感知して活性化することで、これらを除去するための様々な信号を発信することが知られている。しかし、活性化あるいは異常が取り除かれた後の不活性化の際に、どのような因子にどんな助けを借りるかはわかっていない。本研究ではこのような制御因子を発見し、どんなメカニズムでセンサー分子に働きかけるかを明らかにする。
|
研究実績の概要 |
真核細胞小胞体では、ペプチドホルモンや抗体と言った生命維持に重要なタンパク質が、ジスルフィド結合形成を伴って、それらの機能に必須な立体構造を獲得する。この過程は酸化的フォールディングと呼ばれ、一群の分子シャペロンであるPDIファミリー酵素によって触媒されている。酸化的フォールディングを円滑に進行するため、哺乳動物細胞では20種類を越えるPDIファミリー酵素が備わっているが、環境からの様々な影響によって酸化的フォールディングは健常な細胞でもたびたび失敗してしまう。この際に生じる構造の異常なミスフォールドタンパク質を感知し、その除去を促すのが小胞体ストレスセンサーIRE1である。近年、PDIファミリー酵素の一つ、P5が、酸化的フォールディング触媒だけでなく、ジスルフィド結合を介してIRE1の制御にも関わることが報告されていた。しかし、P5の構造情報が限られており、かつジスルフィド結合を含むIRE1の調製や試験管内の実験系が確立されていないことから、制御メカニズムの詳細は不明だった。 本研究では、P5の構造情報や、それと関わるIRE1制御の分子メカニズム解明を目指した。P5の全長構造はフレキシブルな二量体であることがわかった。また、ジスルフィド結合を含むIRE1の調製法を確立し、P5がジスルフィド結合の制御に直接関わることを証明した。加えて、二量体構造をとることができないP5変異体を作製したところ、IRE1のジスルフィド結合制御活性が有意に低下した。一方で、このP5変異体の細胞内局在は野生型と変わらなかったが、小胞体ストレス応答を惹起した。これらの結果から、P5のフレキシブルな二量体構造がIRE1会合体の制御に重要なことを示した。
|
現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|