研究課題/領域番号 |
19J01045
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分03010:史学一般関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
門間 卓也 関西学院大学, 文学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 記憶の政治 / 犠牲者ナショナリズム / ユーゴスラヴィア / セルビア / 歴史認識 / 反ファシズム / ジェノサイド / 社会主義 / クロアチア / 第二次世界大戦 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現在の世界的課題でもある「犠牲者ナショナリズム」について、社会主義ユーゴスラヴィアにおけるクロアチア民族社会に焦点を当てて分析するものである。旧ユーゴの民族間対立は「国内問題」と捉えられ易いが、冷戦期には第二次大戦時の経験を踏まえたホロコースト批判や「全体主義/社会主義批判」の文脈から「犠牲者性」に基づく政治運動が国際的に隆盛となっており、東欧でも60年代末からソ連の抑圧を転機として市民層からの政治的主張が顕在化していた。本研究の目的はクロアチアにおける展開を取り上げながら、そうした国際的潮流の下での「犠牲者ナショナリズム」の構築過程と民族問題の要因を具体的に明らかにすることにある。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、諸事情から採用期間を延長したため、2022年度(令和4年度)が最終年度となった。そのため、以下では2021年度および2022年度(令和3, 4年度)の研究実績についてまとめて記載する。 概括すると、研究期間中にワークショップの開催、調査地および国内の研究機関で史資料の収集に努めながら論文執筆を進めた。具体的には①社会主義ユーゴスラヴィアにおいて構築された「犠牲者ナショナリズム」の様態、ならびにその歴史的条件として②戦間期および第二次大戦期のユーゴスラヴィアにおけるナショナリズムあるいはファシズムの展開を分析対象とした。 2021年度は②の研究に重点を置いた。まず7月にオンライン・ワークショップ「戦時期「グレーゾーン」を架橋する ―東アジア・欧州の被占領地からの視点―」を企画し、10月にはオンライン・国際ワークショップ「Fascism in Motion」を開催した。両会議は、戦時期の西洋およびアジアで対独協力または対日協力に加担した政治家や知識人の動向を比較検討するもので、グローバル・ファシズムの展開を当事者の視点から再考する目的を持つものだった。なお前者の報告内容を基に、論集『グレーゾーンと帝国』を2023年3月に刊行した。 2022年度は①の調査に本格的に取り組んだ。10月にセルビアに渡航し、ユーゴスラヴィア国立文書館を訪問して社会主義期に設立された退役軍人団体の史料を収集した。またジェノサイドの研究状況について調べるため、ジェノサイド犠牲者記念館(ベオグラード)、セルビア中部のクラグィエヴァツを訪問し、研究者との交流や各種調査に取り組んだ。 国内では北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターを2022年11月と2023年3月に訪問し、①の主題に関わる新聞資料などを検討した。それらの調査結果を基に、投稿論文の執筆を進めた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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