研究実績の概要 |
・値付き制約充足問題の重要な特殊クラスである2次VCSPにおいて,離散凸解析の理論を適用することで,新たな多項式時間可解なクラスを導いた研究(平井広志准教授,室田一雄教授,Stanislav Zivny准教授との共同研究)が,論文誌ACM Transaction on Algorithmsに採択された. ・2×2型分割行列というシンボリック行列(=要素に変数が含まれている行列)のランクを求める組合せ的な多項式時間アルゴリズムを構築した.(平井広志准教授との共同研究)この結果は,査読付き国際会議21st Conference on Integer Programming and Combinatorial Optimization (IPCO 2020)に採択された. ・Lendl, Peis, Timmermansが近年導入した「重み付きマトロイド交叉問題のロバスト版」を,離散凸解析の視点で捉え直し,背後に潜む数理構造を明確にした.さらに.線形関数最適化である重み付きマトロイド交叉から,非線形関数最適化である付値マトロイド交叉への拡張が,多項式時間可解性を損なわないことを明らかにした.(高澤兼二郎准教授との共同研究)この結果は,査読付き国際会議16th Annual Conference on Theory and Applications of Models of Computation (TAMC 2020)に採択された.
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