研究課題/領域番号 |
19J01352
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
中島 悠 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門生物資源情報基盤研究グループ, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ロドプシン / 微生物生態学 / レチナール / カロテノイド / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物ロドプシンはレチナール色素が結合した光受容タンパク質で、イオン輸送や光センサーの機能を持つ。様々な水圏の微生物がロドプシンを持ち、海洋表層では半数以上の細菌がこれを保有すると予測されている。イオン輸送機能は光から化学エネルギーを生産でき、光合成とは異なる光利用機構として重要である。しかし近年、光受容を担うレチナールを生産するために必須されていたblh遺伝子を持たない株が発見されてきた。これまでの常識ではレチナールが生産できずロドプシンも機能しない。本研究では、新規レチナール生産遺伝子の探索や、作業仮説「レチナール再利用仮説」を実証しロドプシン保有細菌の新規「発色団獲得」戦略を解明する。
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研究実績の概要 |
微生物型ロドプシンは、光を受容することでイオン輸送やセンサーとして働く機能が知られている。この光受容は、内部に結合したレチナール色素が担うことから、ロドプシンの機能発揮には必須の分子と考えられる。近年のゲノム解析技術の発展に伴い、ロドプシンを持ちながら、このレチナールを生産するための既知の遺伝子を持たない微生物が多く知られるようになってきた。これらの微生物は、自身でレチナールを生産するのか、あるいは周辺環境から受け取るのかは不明であった。そこで本研究では、そのような細菌を用い、ロドプシンが機能するのか、レチナール生産が可能なのかを明らかにすると共に、生態系における、ロドプシンとそれを取り巻くレチナールの獲得戦略について明らかにすることを目的とした。 その結果、ロドプシンの活性およびレチナールを検出することができ、未知のレチナール生産経路によってレチナール生産をしている可能性が示された。しかし、自身で生産できるレチナール量は細胞内のロドプシン量と比べて少ないことも明らかとなり、環境中から取り込むという可能性も残されている。これらの結果は学術誌 Microbes & Environmentsに掲載済みである。 さらにロドプシンを有する細菌・古細菌内で、どの程度既知のレチナール生産経路が存在するのかを解析したところ、平均で約3割のゲノム中には既知の遺伝子は存在しなかった。前年度に特定のグループではほぼ全てのゲノム中に既知のレチナール生産経路が存在しないことを明らかにしており、これまでとは全く異なる色素の獲得戦略を取る可能性が示された。本年度は、レチナールの前駆体となるカロテノイドの代謝遺伝子の有無を大規模なゲノムデータベースに登録されているゲノムを用いて解析を行うとともに、ロドプシンやそれら色素代謝関連遺伝子を環境ゲノム中から探索、存在量推定を行なった。これらは現在投稿準備中である。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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