研究課題/領域番号 |
19J01367
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 (2020-2021) 電気通信大学 (2019) |
研究代表者 |
穂積 裕太 国立研究開発法人情報通信研究機構, 電磁波研究所宇宙環境研究室, 研究員
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 極中間圏雲 / 追跡風 / 静止軌道気象衛星ひまわり / 中間圏 / 極中間巻雲 / 気象衛星ひまわり |
研究開始時の研究の概要 |
気象観測について行われているような静止軌道からの長期間の基盤的観測を超高層大気についても確立するため、新たな静止軌道 からの超高層大気観測手段を開発する。静止軌道衛星ひまわりに捉えられている極中間圏雲の画像データを解析することで、極中間圏雲の物理量、背景の温度場、風速場の情報の取り出しに挑戦し、それらを長期データとして整備する。得られたデータより地球超高層大気の長期時間スケールでの変動を明らかにする。また、下層大気の変動を比較することで、長時間スケールでの大気の上下結合の過程、また地球全大気として長期変動の機構の理解の前進を目指す。
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研究実績の概要 |
静止軌道気象衛星ひまわり8号全球画像中に見られる極中間圏雲に対して構造追跡を行うことで極中間圏雲の水平移動速度を推定する手法を開発した。開発した手法を2018年北半球夏季のデータに適用し、1シーズン中の極中間圏雲の水平移動を統計的に調査した。平均の東西方向の速度は西向きに7m/sであった。また西向きの速度は7月に極大をとった。平均速度や季節内の変動、日々変動の程度などは、過去の中間圏の風速観測のそれらの値とよく一致した。開発した手法で導出された極中間圏雲の水平移動速度は概ね背景風による輸送の効果により支配されていることが統計的に示された。極中間圏雲の1日の間での動き、地方時変動を調査した。その結果、振幅10-30m/s程度で極中間圏雲が東西に動いていることが示された。スペクトル解析の結果、その東西の動きには12時間、14.8時間、24時間周期の成分が強いことが分かった。今回の結果と過去の風速計測などの研究結果を合わせて考えると、背景の重力波や大気潮汐波の影響を強く受け極中間巻雲は水平方向に大きく輸送されていることが示された。以上の結果を論文としてまとめ学術雑誌で発表する(Hozumi et al., JGR, 2021)とともに、国内外の学会において報告した。 開発した解析手法をひまわり8号が観測を開始した2015年以降のデータに適用し、風速場長期データとして整備した。 従来の極中間圏雲の追跡風計測あるいは中間圏の風速計測には、観測可能ローカルタイムの制限や限定的な観測視野という制限があったが、本研究で開発した静止軌道から追跡風導出手法により、中間圏の風速場を広範囲かつ連続的に捉えることが可能となった。中間圏の大気力学研究において新たな観測データを提供できるという点において意義のある結果だと考える。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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