研究課題/領域番号 |
19J01619
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中西 悠喜 慶應義塾大学, 言語文化研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 中世末期 / 初期近代 / 神学 / 哲学 / 科学史 / コスモロジー / 占星術 / 魔術 / イスラム教 / 天 / オカルティズム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「13世紀以後のイスラム圏でなされた自然科学(あるいは自然に関する多様な探究)の歴史を、その背景にあった神学的前提とともに、包括的に明らかにすることを目指すものである。この目的を達成すべく、13世紀初頭から15世紀末にかけて著された代表的な神学書・哲学書とその注釈群に焦点を当て、そこに現れた「宇宙論」(コスモロジー)を網羅的を分析する。宇宙論は、世界の物理的構造・生成に係わる議論と神の摂理に係わる議論(神がいかに世界を経綸するか)の双方と密接に関係する領域である。そのため、この時代の宇宙論の変遷を明らかにすることで、当時の主要な神学者・哲学者たちの自然と神をめぐる学説史が明らかになる。
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研究実績の概要 |
本年度の主要な研究実績は、次の2点にまとめられる。(1)13-15世紀のカラーム(哲学的神学)におけるコスモロジーとオカルト諸学の関係についての調査:タフターザーニー(1389/90年没)の主著『神学の目的注釈』から、引きつづき、天界の秩序、驚異、タリスマンの徒の学説をめぐる諸議論を分析した。そしてその結果を歴史的に位置づけるべく、イスラム圏における天文学史・占星術史にかんする研究サーヴェイを網羅的に行った。これにより、彼の議論はマラーガ学派(13世紀)の数理天文学・哲学的神学周辺で発展した、永遠の秩序体系としての宇宙とその秩序の創始者としての神という信念を、論駁する目的で提出されていることを確認できた。さらにその際、彼がラーズィー(1210年没)の占星魔術的神学体系を(適宜改変しながら)大幅に受容している事実も明らかになった。以上の成果はドイツ出張時の口頭発表(ドイツ語)で報告し、また部分的にはエッセイ・レヴューという形で出版した。現在はそれらを1つの英語論文としてまとめる作業の最終段階にある。(2)13-15世紀の存在一性論系神学におけるコスモロジーとオカルト諸学の関係についての調査:前年度からの作業を継続し、13世紀半ばから15世紀初頭にかけて同派内部で起こったとみられるオカルト諸学の周縁化と再活性化について検討を進めた。結果として、全体的にはやはりそうした傾向があったと判断し、暫定的なアウトラインを国際学会とドイツ出張時の口頭発表(いずれも英語)で報告することができた。現在は細部の検証をつづけつつ、成果の一部を英語論文の形にまとめる作業を行っている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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