研究課題/領域番号 |
19J10022
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松原 祐貴 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 放物接続のモジュライ空間 / コホモロジー / 代数幾何学 / 幾何学的ラングランズ対応 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、D.Arinkinによって得られた結果を拡張し、簡約代数群がsl_2であり射影直線上に任意のn点の確定特異点を持つ場合の幾何学的ラングランズ対応の証明を与えるものである。確定特異点がn点の場合には放物接続のモジュライ空間が複素2(n-3)次元となるためこれまで進展がなかった。しかし、見かけの特異点論を応用することにより、高次元の問題を代数曲面上の問題に帰着できることが分かった。この点に着目し、D.Arinkin の結果を拡張する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、G = SL_2、LG = PGL_2、C を射影直線P^1 として、5点の確定特異点が存在する場合の幾何学的ラングランズ対応を考察した。この場合、G局所系のモジュライ空間に対応する空間は放物接続のモジュライ空間であり、C上の主LG束のモジュライ空間に対応する空間は放物ベクトル束のモジュライ空間Pである。より具体的に、本研究では、射影直線P^1上に5点の確定特異点が存在する場合の放物接続のモジュライ空間Mの、構造層のコホモロジーを計算した。光明新と齋藤政彦により、放物接続のモジュライ空間が、ある曲面の点のヒルベルトスキームに埋め込まれることが示されている。 このMの幾何学的性質により、この問題はある代数曲面のコホモロジーの計算に帰着された。 0次コホモロジーについて、これまで使用していた論法に誤りが見つかった。そのため改めて、対応する代数曲面を見出し、その構造層の0次コホモロジーを計算した。 高次コホモロジーについて、Mは稠密な開集合M0と余次元が2である部分空間M1との階層構造を持つ。 このM1はアフィン空間と同型であることが知られているが、局所コホモロジーの一般論を用いて計算すると、M1上の構造層に関する2次局所コホモロジーが消えないということが分かった。また、M0上の構造層のコホモロジーは2次以上のものが消滅することを計算で示した。これらのことから、局所コホモロジーを含んだ長完全系列に着目することにより、M0上の構造層の1次コホモロジーと、M1上の構造層に関する2次局所コホモロジーが連結準同型を介して同型であれば、Mの高次のコホモロジーがすべて消滅する、という目的の結果が得られることが分かった。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|