研究課題/領域番号 |
19J10250
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分64050:循環型社会システム関連
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
尤 暁東 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 生物防除微生物 / 抗菌活性 / 発病抑制力 |
研究開始時の研究の概要 |
日本のダイズの8割以上が水田転換畑で栽培されるが、排水対策が不十分なために特に梅雨時期にPythium属菌等による苗立枯れが多発する。現在のところ農薬以外の有効な防除法はない。申請者は「タケ細粉とクズ茎葉のミミズ糞」や「生物防除微生物Pythium nunn / P. oligandrum」などを用いてダイズの苗立枯病への防除効果を温室または圃場試験で検証する。さらに、特殊肥料としての実用化を目標にしたミミズ糞の長期保存安定性の確認、および、土壌の保水性と透水性の改善効果の確認を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、需要増が見込まれ、日本では水田転換畑で栽培されているダイズの苗立枯れを着目し、「タケ細粉とクズ茎葉のミミズ糞」とPythium oligandrumの混合施用による相乗効果を調べた。ミミズ糞を25% (v/v)の比率になるように市販育苗培土に混合し、P. oligandrumの培養物を1% (v/v)になるように添加した。これらを用いてダイズを育成し、植物の苗立枯病菌を接種して発病抑制効果を評価した。比較として標準的な殺菌剤を供試した。その結果、ダイズ苗立枯病に対してP. oligandrumの添加による発病抑制効果の向上が確認された。育苗土中でのP. oligandrumの菌密度を調べたところ、「タケ細粉とクズ茎葉のミミズ糞」が一定割合で培土に存在する場合に有意な菌密度の増加が見られた。これらの結果から、「タケ細粉とクズ茎葉のミミズ糞」は植物病原糸状菌を抑制するが、生物防除微生物のP. oligandrumに対してはその活性を促進することがわかった。 「タケ細粉とクズ茎葉のミミズ糞」の発病抑制のメカニズムを明らかにするため、次世代シーケンサーで「タケ細粉とクズ茎葉のミミズ糞」の細菌叢を網羅的に調べた。その結果、VBに、Flavobacterium属菌が存在し、Bacillus属菌も高い割合で存在することが判明した。そこで、ミミズ糞由来のF. akiainvivens、B. amyloliquefaciens、B. pumilusおよびB. thuringiensisの計4種について、それらの抗植物病原糸状菌活性と発病抑制活性を検定した。その結果、いずれの細菌株も顕著な抗菌活性と発病抑制力を示した。以上の結果から、F. akiainvivens とBacillus属菌3種による拮抗作用が「タケ細粉とクズ茎葉のミミズ糞」の発病抑制の要因になっていることが示された。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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