研究課題/領域番号 |
19J10373
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
角田 祐輔 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 制御 / マルチエージェントシステム / 群ロボットシステム / 非線形システム / 安定性解析 / 非線形力学 / シープドッグシステム / 機動制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,多数のエージェント群を,少数のコントローラを設計することで間接的に制御するマルチエージェントシステムの構築,およびその制御原理の抽出を目指す.そのために我々は,牧場で見られる牧羊犬のヒツジ追い現象に着目した.この現象では,少数の牧羊犬が,自律的に移動する多数のヒツジ群を巧みに追い立てることで誘導する.我々はこの現象に着想を得て,少数のコントローラ(牧羊犬)が自身の機動性を生かしてエージェント群(ヒツジ群)を誘導する制御を機動制御と称し,制御則の構築とシステムの安定性の解析,ならびにシステムの実機検証を行う.最後に,理論と実機の両面から制御原理を考察し,機動制御理論の体系化を行う.
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研究実績の概要 |
本研究では牧羊犬のヒツジ追い現象に着想を得て,多数のエージェント群(以下,ヒツジ群)を少数のコントローラエージェント(以下,牧羊犬)の高い機動性を活かして制御する方法を機動制御法と称し,その制御原理を抽出することを目的とする.採用第2年目では,採用第1年目で行なった安定性解析の結果に基づいて,複数のヒツジを誘導するための機動制御則(中心追跡制御)設計法を構築し,シミュレーションと実機実験からその妥当性を検証した.まずヒツジ群には,先行研究のモデルを参考にヒツジ同士に距離に応じた引力・斥力ポテンシャルモデルを採用し,重心を中心にヒツジ同士が相対位置関係を保ち群れるように制御する.そして,ヒツジ同士の距離が発散しないことと,ヒツジ群の群れ半径 (群れの重心から最遠個体との距離)が既知であることを条件として,「収束時,牧羊犬がヒツジ群の中に入り群れを発散させないよう,重心と牧羊犬との距離が群れ半径より大きくなる」という条件を,ヒツジ1体の誘導における制御設計法に追加した.この機動制御則設計法に基づいて,1体の牧羊犬と5体のヒツジの群れの誘導シミュレーション,およびロボット群を用いた実機検証を行った.結果,ヒツジ1体の誘導の時と同様に,5体の群れの重心を設計した収束半径に誘導することができた.この結果から,ヒツジ群の振る舞いを,群れの重心にいる1体のヒツジと近似可能であることを理論・実機の両面から示したこととなる. 最後に,今までの研究結果から,ヒツジ群が十分に群れている場合は,牧羊犬は群れの重心を追跡することで,ヒツジ群の挙動を重心にいる1体のヒツジの誘導と同様の制御構造で誘導可能であり,また逆に,ヒツジ同士が分散的に散らばる場合や,相互作用が無い「群れないヒツジ」に対しては,群れの重心ではなく,ゴールに対して最遠個体や群れの外縁部を刺激することで誘導可能であると結論づけられる.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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