研究課題/領域番号 |
19J10579
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
神代 真也 千葉大学, 理学研究院, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 可換環論 / Cohen-Macaulay環 / Gorenstein環 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は可換環の階層化を目的としています。 可換環とは、加減乗除という四則のうち加減乗までを自由に行うことができる世界(集合)のことです。このような構造は数理科学の至るところで見られますが、そのような構造のうち本質的な部分のみを抽出して全体像を俯瞰することで、新たな発見を目指しています。抽象化に際して、「何が本質的なのか」が非常に重要な問いになります。本研究は、既存の環構造論では解決できなかった問題を、新たな環構造の開発とその解析方法を確立することで解決を目指します。様々な分野への応用を見据えており、その一つとして、表現論に由来する未解決問題への寄与を図ります。
|
研究実績の概要 |
令和2年度は以下の(1)~(4)の課題についてそれぞれ成果を挙げた。 (1) ヒルベルト関数に関する研究である。ヒルベルト関数は概多項式関数であり、Northcottによってヒルベルト係数間の不等式が与えられて以降、様々な視点から研究が進められている。本研究では、節減数2のイデアルのヒルベルト関数について、Northcottの不等式より強い新たな不等式を与え、その等号成立条件が随伴次数環の不変量が「環の次元-1」以上であることを特徴づけていることを得た。特に、整閉イデアルの場合にCorso-Polini-Rossiの定理を回復することを得た。 (2) ブルバキ完全列に関する結果である。ブルバキ完全列は、その存在定理こそよく知られているが、ブルバキ完全列を具体的に構成する手法については知られていなかった。本研究では、正規ネーター整域上の反射的加群に対して、自由加群からの線型写像が与えられているとき、その線型写像がブルバキ完全列を導出するか否かの判定法を与えた。応用として、次数付き加群の場合にブルバキ完全列の遍在性を開集合と対応させて記述できることを示した。 (3) 特殊な振る舞いをするヒルベルト関数に関する研究である。ヒルベルト関数は概多項式関数であることから十分大きい値からは単調増加関数になるが、その一方で多項式関数挙動をする前の振る舞いについてはあまり知られていない。本研究では、単項イデアルの冪の生成系の個数について、多項式関数挙動をする前は常に減少するという例を与えた。 (4)加群の既約指数に関する研究である。加群の既約指数について、平坦写像を経由してどう変化するかの評価式を与えた。応用として、双対的概念であるsum irreducibilityの間の関係について精査した。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|