研究課題/領域番号 |
19J10596
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橘高 勇太 大阪大学, 経済学研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2019年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 消費者探索理論 / 複数財探索 / 品切れ / プラットフォーム / 消費者探索 / 需要変化 |
研究開始時の研究の概要 |
企業間競争における消費者保護政策を、消費者の情報探索活動の観点から分析している。消費者は通常、商品の情報を事前には知らず、店舗に行く等の情報探索活動を行っており、企業はそれを織り込んだ競争を行っている。しかし伝統的経済理論は消費者の情報探索活動を考慮していないため、消費者保護政策を捉える枠組みとして不十分という問題があった。本研究ではこの問題を解決するため、消費者探索理論に基づくアプローチを行う
|
研究実績の概要 |
消費者の情報探索行動を考慮したいくつかの市場を設定し、消費者探索理論の枠組みを用いて、企業間競争と消費者の探索行動についての分析を行った。具体的には、以下3つの研究を実施した。
1.単一財を探索する消費者と複数財を探索する消費者が混在する状況における、複数財販売企業の価格付けに関する分析を行った。この下で、企業はより需要の多い財に高価格をつける一方、同時購買を促すため、需要の低い財に低価格をつけることを示した。また、複数財探索者が増えると、多くの場合で両財の価格が同時に下がることを示した。この結果をディスカッションペーパとして公開しており(ISER-DP 1024)、現在は改訂段階にある。 2.品切れの可能性が消費者の探索行動に与える影響を分析した。品切れの可能性は消費者の探索行動に対し、①探索の強度、②探索回数、③市場参加の意思決定、の三つの経路を通じて影響を与えることを、理論・実験の両側面から明らかにした。また、品切れ率の増加は、大抵の場合において、消費者および企業の双方にとって望ましくないという含意を得た。この結果をディスカッションペーパーとして発行した(ISER-DP 1104)。 3.他社製品に加えて自社製品を扱う独占プラットフォームが、消費者の探索順序を操作できる状況における企業間競争の分析を行った。ここでは、プラットフォームが消費者を最初に自社製品へと誘導する行為は、多くの場合で価格競争を歪めるため、消費者にとって望ましくないことを示した。また、このような状況における好ましい競争政策について検討を行い、完全な分離政策が厚生改善上好ましいという結果を得た。これをディスカッションペーパーとして公開した(SSRN 3736574)。 これら以外に企業間競争に関する2件の共同研究に参加し、うち1件がディスカッションペーパーとして公開された(ISER-DP 1123)。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|