研究課題/領域番号 |
19J11126
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
坂田 雅之 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 環境DNA / 近過去復元 / 琵琶湖 / 堆積物 / 魚類 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では生物から環境中に放出されたDNAである環境DNAを検出する環境DNA分析手法を用いて、過去の水中堆積物に含まれる生物のDNAを検出する。魚類を対象に、過去の堆積物から環境DNAを検出することで数十から百年前にどのような生物がいたのかの過去復元を行い、例えば肉食外来魚の侵入、埋め立てや護岸整備のような人間活動や環境変化により種類や量が変化したのかを観測する。また、それにより外来種が侵入する前の健全な生物多様性を見ることで復元目標の設定が期待されるほか、多種多様な生物との相互関係の変化の様相を観測することが可能になると考えられる。
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研究実績の概要 |
本研究では生物から環境中に放出されたDNAである環境DNAを検出する環境DNA分析手法を用いて、過去の水中堆積物に含まれる魚類のDNAを検出することで、魚類の近過去復元を行うことを目的としている。また、そのために必要な堆積物環境DNAの抽出法の改善と性質理解を試みた。堆積物環境DNAの性質理解については、小河川における環境DNAメタバーコーディング手法を用いた生物モニタリング手法の最適化に関する研究を行なう上で、サンプルの種類(水or堆積物)、サンプリングの位置(右岸・流心・左岸)、サンプルの量に着目し、一般に用いられている水環境DNAと比較しながら検証した。その結果、堆積物サンプルを用いた際にはサンプリング位置によって種数・種組成が異なることを明らかにした。このことは未解明な点が多い堆積物環境DNAの基本的情報として重要であり、堆積物環境DNAが空間的に不均一に分布していることを示した。琵琶湖における近過去復元については、堆積物コアを利用し、アユ(Plecoglossus altivelis)とイサザ(Gymnogobius isaza)を対象にリアルタイムPCRでeDNAの定量を行なった。堆積物の年代測定については共同研究者らと行い、その結果、本研究で採取した堆積物コアは過去約110年を遡ることが可能であった。環境DNA分析の結果、最も古い年代で、アユでは約100年前、イサザでは約35年前の堆積物層からDNAが検出された。また、アユについては堆積物中でのDNAの分解を補正するために、先行研究で行われているようなクロロフィル色素の分解モデルを用いて補正率を算出し、それを用いてeDNAデータを補正したところ、CPUEとの比較において、マージナルな正の相関が見られた。堆積物中のDNAの長期間の分解を補正することは今後の課題の一つになるだろう。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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