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再生医療実現に向けた高品質なiPS細胞誘導法の開発;X染色体の再活性化に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 19J11416
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分48040:医化学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

相澤 志穂  筑波大学, 人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2019-04-25 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード再生医療 / iPS細胞 / X染色体 / エピジェネティクス / KDM1A / リプログラミング
研究開始時の研究の概要

本研究は、再生医療に応用可能な高い多能性を持つiPS細胞を作製することを目的とする。高い多能性と関連すると考えられる、X染色体の再活性化(XCR)に着目し、XCRを人工的に誘導することによって、高い多能性を持つiPS細胞の作製を試みる。ここで、XCRの開始機構は不明であるため、その機構解明が第一課題となる。
iPS細胞誘導過程においてXCRが起きている・起きていない細胞を取得し、X染色体上の各遺伝子領域の転写情報を得ることで、XCR初期において転写が開始する領域を同定し、この領域に結合する分子の中から、XCR開始因子を決定する。そして、この因子を用いて高い多能性を持つヒトiPS細胞誘導を試みる。

研究実績の概要

昨年はXCR 開始領域の同定まで行った。この領域では、不活性化型アレルにおいても比較的オープンなクロマチン構造を取ることから、XCR はこの領域に転写因子が直接結合することにより引き起こされると考え、ChIP-Atlasというデータベースを用いて、この領域に結合する転写因子を確認し、6 つの XCR 誘導候補因子を得た。候補因子を shRNAによりノックダウンしながらXCRを誘導し、3つの遺伝子Nelfa, Otx2, Kdm1aをKDすることでXCRの開始が促進することを明らかにした。なお、これら因子の KD は XCR を促進するものの、多能性マーカー遺伝子の発現減少は引き起こさなかったことから、XCR の誘導は多能性に寄与しないと考えられる。本研究では、XCR により高い多能性が誘導されると考え、次のステップでは多能性の高い iPS 細胞が得にくいヒト細胞にて、人為的に XCR を誘導することを考えていた。しかし以上の結果を受けて、まず XCRが引き起こされる分子機構をマウス細胞にて明らかにすることにした。
XCR はエピジェネティクス修飾等に深い関連があることより、Kdm1aに着目した。KDM1A は酵素として主に H3K4me2 の脱メチル化を担う一方、多くのタンパク質のプラットフォームとしても働き、構成する複合体により役割が大きく異なることが報告されている。KDM1A とよく協働することが知られている複合体を KD して iPS 細胞誘導を行ってもXCR を促進しなかった。KDM1A の酵素活性部位の阻害剤を処理しながら iPS 細胞誘導を行なったところ、XCR が有意に促進した。以上から、XCR に重要なのは KDM1A の酵素活性部位である。 つまり、XCR開始領域でのKDM1A結合の減少、エピジェネティック修飾の変化が、XCRを開始すると考えられる。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Template Activating Factor-I α Regulates Retroviral Silencing during Reprogramming2019

    • 著者名/発表者名
      Bui Phuong Linh、Nishimura Ken、Seminario Mondejar Gonzalo、Kumar Arun、Aizawa Shiho、Murano Kensaku、Nagata Kyosuke、Hayashi Yohei、Fukuda Aya、Onuma Yasuko、Ito Yuzuru、Nakanishi Mahito、Hisatake Koji
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 29 号: 7 ページ: 1909-1922

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2019.10.010

    • NAID

      120007127699

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] iPS細胞誘導におけるX染色体再活性化機構の解明2021

    • 著者名/発表者名
      相澤志穂, Bui Phuong Linh, 西村健,久武幸司
    • 学会等名
      第20回日本再生医療学会総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] REACTIVATION OF X CHROMOSOME STARTS FROM THE IDENTICAL REGION DURING MOUSE IPSC GENERATION2020

    • 著者名/発表者名
      相澤志穂, Bui Phuong Linh, 西村健,久武幸司
    • 学会等名
      ISSCR 2020 Virtual Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] REACTIVATION OF X CHROMOSOME STARTS FROM THE IDENTICAL REGION DURING MOUSE IPSC GENERATION2020

    • 著者名/発表者名
      Shiho Aizawa
    • 学会等名
      ISSCR 2020 Virtual Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2019-05-29   更新日: 2024-03-26  

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