研究課題/領域番号 |
19J11524
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
田中 悠一朗 九州工業大学, 生命体工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2020年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 脳型人工知能 / ホームサービスロボット / 扁桃体 / 海馬 / 前頭前野 / ハードウェア / FPGA |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,家庭や店舗などで人と協調して働く,サービスロボットに搭載する脳型人工知能の開発を目指す.本研究で提案する脳型人工知能とは,脳の構造を模倣して設計されたものであり,既存の人工知能技術では達成が困難な,個人の経験に基づいた知識の獲得が可能なものである.具体的には海馬や扁桃体といった脳器官をモデル化し,複数の脳器官モデルを組み合わせることで脳型人工知能を実現する.さらに,電力が限られるサービスロボットに搭載するために,脳器官モデルをディジタルハードウェア化し,高速かつ低消費電力なシステムを実現する.
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研究実績の概要 |
ホームサービスロボットのための,個人の経験に基づいた知識の獲得を行う,複数のタスクに対応できる脳型人工知能モデルを考案した.このモデルは,前年度までに考案した海馬・扁桃体・前頭前野の機能を統合したモデルを拡張したもので,複数のタスクを継続して学習するとき,過去に学習したパラメータが,新たにタスクを学習することによって上書きされる破滅的忘却を回避することができる.これによりロボットは単一のタスクだけではなく,複数のタスクを学習・実行することができるようになる.また今年度は,モデルの新たな機能として,エピソードとその価値を記憶し,記憶に基づいたメンタルシミュレーションと行動決定をする機能を追加した.これによりロボットはたった数回の経験からエピソードを記憶し,記憶に基づいて価値の高い最適な行動選択ができるようになる. 提案するモデルをロボットのシステムと統合し,ロボットのデモンストレーションをロボカップジャパンオープン2020@ホームシミュレーションリーグにて披露した.このデモンストレーションでは,ロボットがナビゲーションの成功体験・失敗体験をエピソードとして記憶し,目的地に到達するためにはどの経路を選択するべきかを記憶に基づいてメンタルシミュレーションを行い決定する.これにより既存のナビゲーションシステムの問題を解決できることを示した.このデモンストレーションは審査員より高く評価され,Technical Challenge準優勝を受賞した. 提案するモデルのうち扁桃体モデルとそのハードウェア化に関する論文が学術雑誌に採録された.また,海馬・扁桃体・前頭前野の機能を統合したモデルの提案に関する論文が国際会議に採択され,論文及び発表が高く評価され学生論文賞を受賞した.複数のタスクに対応するモデルの学習法は特許の出願を行った.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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